「後悔は何もない」阪神・藤川球児監督のセーフティースクイズ失敗の堂々コメントにファンもOBも大疑問

 阪神が6月22日、甲子園で行われたソフトバンク戦に1-3で敗れ、交流戦を8勝10敗、8位の成績で終えた。交流戦ラストゲームとなったこの日の試合では、藤川球児監督の采配が物議を醸している。

 問題となったのは、1点を追う7回の采配。先頭の大山悠輔がヒットで出塁し、続く高寺望夢がバスターエンドランを成功させ無死一塁、三塁の好機をつくった。小幡竜平が左飛に倒れた直後、三走・大山の代走に熊谷敬宥を起用。一死で打席が回った坂本誠志郎はノーストライク3ボールからセーフティスクイズを敢行。しかし、捕手の目の前にボールが転がり、熊谷は本塁に突入できず。代打・糸原健斗も続かず、この回を0得点で終えた。

 この采配について藤川監督は試合後、「バスターエンドランを仕掛けて、形にできて、後悔は何にもないですね。野球ですから」とコメント。これにSNS上にはファンから「後悔して反省してくれ」「お粗末な作戦に何の反省もないんか」「この采配が後悔ないとは」など、怒りのコメントが殺到したのだ。

 また、この場面については専門家たちも疑問を呈している。

 22日放送のCSフジテレビONE「プロ野球ニュース」では、解説者の斎藤雅樹氏が「セーフティスクイズというサインは選手に丸投げなんですよ。もし勝負にするならスクイズという選択肢もあったのかなと」。

 阪神OBの藪恵壹氏も同日、サンスポで「あの作戦は何だったのか。1点を追う7回一死一、三塁、カウント3-0からのセーフティスクイズは、ちょっと考えられない」「どうしても坂本の打席で同点にしたいのなら、普通にスクイズの作戦で良かった」。

 阪神OBの掛布雅之氏も23日に更新した自身のYouTubeチャンネルで「二遊間は完璧に前進守備。坂本がバッターだったよね。そのときになぜ盗塁させてから仕掛けなかったんだろうと思って。2、3塁にしておけば、坂本の状態が良ければ、バッテリーが申告敬遠をしたかもしれない。すると9番のピッチャーまで回る。そこでベンチには糸原(健斗)なり豊田(寛)がいますよ。そこで勝負をかけてもいいと僕は思った」と指摘している。

 交流戦ではセ・リーグの他チームも苦戦したため、阪神はリーグ首位をキープ。2位チームとは交流戦開幕前の2.5差から3.5差に広がった。リーグ戦再開は27日からのヤクルト3連戦となるが、交流戦での敗戦を勝利に変えていけるか注目したい。

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