6月2日、MLBのシアトル・マリナーズは、イチロー氏が現役時代に付けていた背番号「51」を永久欠番とすることを発表。以前からほぼ確実視されていただけに特に驚くことではないが、今回はマリナーズ在籍時に同じ背番号を付けていたもう1人のレジェンドも永久欠番になるという。
その人物とは、歴代2位となる5度のサイ・ヤング賞受賞歴を誇る豪腕ランディ・ジョンソン氏。マリナーズには1989~98年の10シーズン在籍し、通算303勝のうち130勝を挙げている。だが、現在も会長付特別補佐兼インストラクターという立場で球団に籍を置くイチロー氏とは対照的に、2009年の引退後は監督・コーチはおろか、解説者にも就かず、たまにイベント等で登場する機会はあっても野球界からは距離を置いている。
実は、引退後の新たな職業としてジョンソン氏が選んだのはプロカメラマン。南カリフォルニア大時代にはフォトジャーナリズムを専攻しており、21年のメジャー生活に終わりを告げた後、“もう1つの夢”を叶えたわけだ。
「ロックフェスなどの音楽イベントやモータースポーツ、アメフトのNFLなどいろんな現場で目撃されていますが特別待遇などはなく、あくまでその他大勢のカメラマンの1人という扱い。ただ、208センチという身長の高さのため、かなり目立っています(笑)」(米国在住のスポーツジャーナリスト)
もともと被写体として撮られる側だった選手が引退後に撮る側に回るのは異例のこと。ただし、まったくいないわけでもないとか。
「ジョンソン氏と同じ90年代にマリナーズに中心選手としてともにチームを牽引したケン・グリフィー・ジュニア氏もプロカメラマンとしての顔を持ちます。昨年、韓国・ソウルで行われたドジャース対パドレスの開幕戦ではカメラマン席に陣取り、MLBの公式Xでも紹介されています」(同)
まさかマリナーズのレジェンドが2人ともカメラマンに転身していたとは…。ある意味、イチロー氏とジョンソン氏のW永久欠番よりもスゴいことかもしれない。