「報道特集」視聴者がア然、江藤拓農水相の「無為無策」と「責任転嫁」

 備蓄米を放出しても効果なし!? これまで約21万トンの備蓄米を放出しているが、4月21日に発表されたコメ5キロ当たりの平均価格は4217円で15週連続の値上がりとなった。

 農水省はこれまで価格高騰の要因について「流通ルートの目詰まり」「投機的な売り惜しみ」と説明してきた。そして26日放送の「報道特集」(TBS系)で取り上げたのは、24日に行われた備蓄米の試食会で江藤拓農水相が発したこんな発言だった。

「今回、卸の方々も前年に比べてコメはたくさん持っている。でも出さない。在庫が尽きてしまうんじゃないか、という漠然とした不安感というものがあるんですよ。卸の方々はですね、しっかりこれから先は自分の手元のストックを含めて出していただきたい」

 これを否定したのが、卸の業界団体である「全米販」の山﨑元裕理事長。番組のインタビューに応じ、こう説明した。

「国からはコメはあると説明をいただいています。ただ、実際に我々が買えていない。我々の仕入れ先はJA全農さんになるんですけど、全農さんが用意できないという話なので、年間扱い量の7割くらいしか仕入れられなかったところから始まっています」

 さらに「在庫を抱えている」という農水省と江藤農水相の見解に対しては、「我々は実需に基づいて買っています」「手元にある在庫というのはすべてひも付きの在庫なんです」と真っ向から否定した。

「番組では25日に行われた江藤拓農水相の会見の模様をオンエア。TBSのキャスターが『コメ農家の生殺与奪は政府が持っていたと思う』と述べて生産調整について質問すると、江藤農水相はニヤニヤと薄ら笑いを浮かべて『あまりにひどい』と反論。農家と意見交換をしながら政策を組んできたと主張していましたが、現状については『国政に関わって20年。このようなことが起こるとは驚いています』と発言。これに視聴者からは『政治家20年やって無為無策?』『卸売業者を悪者にして責任転嫁ばかり』などとア然とした声が寄せられていました」(メディア誌ライター)

 備蓄米の放出を続けても、政府の思惑通り、コメの価格が劇的に下がる可能性は低いようだ。

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