消費者庁も懸念! 要冷蔵食品を常温配送するフリマアプリの危うい実態

 10月24日、消費者庁はフリマアプリ利用者に対して、「要冷蔵食品の常温配送は危険です!!」と注意を促すパンフレットを発行。現在、インターネットを通じて個人間で食品を売買するケースが増えていることから、食中毒などのリスクがあるとして注意を呼びかけている。
 
「消費者庁によれば、フリマアプリではハムなど冷蔵保存が必要な商品が常温で発送されているケースが確認されているといい、これまで食中毒などの被害報告はないものの、お歳暮やクリスマスなど食品の転売が増える前のタイミングで注意喚起をしたものと見られます」(通販業界関係者)

 消費者庁はさらに、「フリマアプリで出品した“保存法:10℃以下”の商品を購入者に発送するときはクール便を利用してください!」としており、ネットでも《最近は業務スーパーで売ってる冷凍タピオカが常温発送で販売しているのをよく目にする》《たまにコストコのパンとかを転売してるの見かけるけど、あんなのよく買うわって思う》などの声が。
 
「最近では、東京・銀座の老舗和菓子店『木挽町よしや』のどらやきがアマゾンで転売されていたり、シウマイでお馴染み『崎陽軒』が転売商品の注意喚起を促すなど、通販サイトやフリマアプリでの食品の転売が大きな問題となっています。本来、食品を販売するためには保健所への届け出や食品衛生管理者などの資格が必要となりますが、アルコールを除き、食品の転売に関しては特に許可や資格を取る決まりがないのが現状。そのため、何の知識もない素人が冷蔵食品を常温で発送してしまうケースが見られています。消費者庁は発送方法について注意を呼びかけていますが、たとえ転売食品をクール便で送ったとしても、それまで適切な温度で保管されていたかは分からないですし、何かが混入している可能性も十分にあり得ることから、基本的に食品をフリマアプリで購入することはお勧めしません」(フードジャーナリスト)

 とはいえ、安ければ思わず手が出てしまいそうだが。

(小林洋三)

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