フリマアプリ「メルカリ」が提供をはじめた新機能「コピー出品」が物議を醸している。自分が出品したいと思う商品と同じものを見つけたら、同機能で説明文などを丸々コピーして利用できることから、転売ヤーが多用することでトラブルが起こる可能性もある。
「3月7日から、商品画面に『商品の内容をコピーして出品する』というボタンが登場しました。このボタンを押すと、出品者が入力した商品名やカテゴリー、商品の特徴、説明文などをそのまま流用し、自分の出品に利用することが可能になったのです。コピーされないものは写真と商品の状態、価格だけなので、この3つ要素を用意できればすぐに出品ができることから、作業の手間を省いて出品のハードルを下げる狙いがあるとみられています」(ネットライター)
確かに、毎回商品の説明などを考えて入力するのは面倒なところではあるが、一生懸命考えた文章をボタンひとつでパクられるのは嫌という声も少なくない。また、その時話題の商品を集中的に出品する転売ヤーが利用する可能性が高いと考えられることから、《自分が考えた文章を転売ヤーに悪用されるのは不快》といった声も見られる。
「特に商品説明文にこだわりがない転売ヤ―の場合、出品を量産できる『コピー出品』は便利でしょう。手間が省けることでこれから転売ヤーに挑戦しようという人が増殖するかもしれません。しかも、細かく商品説明などを確認しないままコピー出品してしまう可能性も高くなり、取引後に説明の内容と違った、というトラブルも多発しそうな気がしてなりません」(フリージャーナリスト)
今後、メルカリには同じ商品がまったく同じ説明でズラリと並ぶ光景が目に浮かぶ。
(小林洋三)