4月13日の開幕まで1カ月を切ろうとしている大阪・関西万博。1400万枚を目標とする前売りチケットは、2月時点で800万枚にも届かず、不人気ぶりが際立っている。
そんな中、大阪府の吉村洋文知事が、3月8日放送の「ウェークアップ」(日本テレビ系)に万博会場から生出演。万博をPRしたが、視聴者からは「ゲーセンレベル」「行く気失せた」と失望の声があがっている。
番組で初公開されたのは大阪ヘルスケア館の「カラダ測定ポッド」。読売テレビの足立夏保アナウンサーが吉村知事に「このポッドの中、どんな体験ができるんでしょうか?」と尋ねると、「未来の健康測定ポッドです」と前置きして、説明スタート。ポッドに入ると、約6分間の測定によって、自分の健康状態がわかるというもので、「25年後の自分と出会うということになります」とその魅力をアピールした。
その後、吉村知事と足立アナは別の場所へと移動し、いよいよ測定結果の発表。案内役を務める吉村知事は「先ほど未来の測定ポッドで測定しました。それをもとに、なんと未来の自分と出会えるということになります」「アバターで25年後の自分と出会えますから」と自信満々。事前にデモ機で測定を終えていた足立アナが、リストバンドを機械にかざすと、大きなモニターに《2025年のカラダ測定の結果をもとに、2050年のあなたを生成します》という文字が流れ、しばらくすると、「25年後の足立アナ」が映し出されたのだが、SNSでは「え? この程度?」「巨額の公費を使ってこれ?」「わざわざ万博に行って年取った自分を見せられるのか」といったコメントが寄せられていた。
「番組ではコメンテーターの金子恵美元衆議院議員が『私は25年後、70代の自分に会うのは怖い気もしますけど…』と語っていましたが、行列に並んでまで自分の老け顔が見たいという人がどれだけいるものか。『ゲーセンの占いマシンか』と酷評するネットユーザーもいました。実際、自分の“老け顔”が拝めるアプリもありますし、これが大阪ヘルスケア館の目玉だとしたら、わざわざ煩雑な手続きをしてまで前売りチケットを買う人は限られてくるでしょう。何より懸念されるのは周囲の目。25年後のアバターを映し出すモニターには囲いなどがなく、周りから丸見え状態。年を取った姿をさらけ出すことに抵抗感を示す女性は少なくないでしょう」(メディア誌ライター)
吉村知事は「25年後の未来は変えられる」と力強く語っていたが、健康状態を見るなら、近くのクリニックで人間ドッグを受けた方が安上がりかもしれない。
(福島シゲル)