ハローキティの応援も虚し、万博チケット「個人情報の横流し」が怖くて買えない

 人気キャラクターとコラボをすれば、もしかしたら売れるかもしれない? 万博の前売り券のことだ。

「万博協会が2月10日に新たなPR動画を公開したのですが、ここではミャクミャクとハローキティが共演。3月3~6日にはNHKでミャクミャクのアニメが放映されることも明かされました。キティちゃんはこれまでも様々なものとコラボして人気を上げていますし、加えて今回は公共放送で全国にお披露目できますからね。万博の前売り券は現在767万枚が捌けていますが、昨年10月からほぼ横ばいで目標の1400万枚には遠く及ばないので、もはや何でもありの“全部のせ”の感すらあります」(在阪マスコミ記者)

 だが、万博が盛り上がらないのは、PR不足と考えているのなら大きな勘違いというものだ。それを確信させるな新たな問題も浮上している。

「2月5日に吉村洋文大阪府知事が、万博チケットが売れない要因の1つに購入方法の複雑さがあるとして、これを変えるよう石破首相に直談判しました。ですが、これと同時期に問題視されたのが、万博協会の個人情報の取り扱い規約。電子チケットを購入する際に『顔画像や指紋などの生体情報を第三者に提供する場合がある』と表示されるため、『個人情報が横流しされる』などとSNSを中心に猛批判されたのです。これを受け、万博協会は7日、規約の改訂を検討すると報じられましたが、こんなデリケートなものを外から指摘されて初めて気づくというのが一番の問題なのではないでしょうか」(同)

 チケット購入で協会側が取得する個人情報は、氏名・住所・生年月日はもろんのこと、顔や指紋などの生体情報、SNSアカウントとパスワード、既婚・未婚、子どもの有無や、趣味・嗜好、さらには障害の有無といった医療情報まで。横流し先は、行政は良いとしても、外国政府や協賛企業、広告会社やデータ分析事業者などの民間にも流れる場合があるとしている。不人気どことか、危険なものですらあったわけだ。

(猫間滋)

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