建設費の増額に参加国の相次ぐ撤退と、逆風に見舞われている大阪・関西万博。開幕500日前となる11月30日には、前売りチケットが発売される見通しだ。そんな中、11月25日放送の「ウェークアップ」(読売テレビ)で、キャスターで弁護士の野村修也氏が「万博擁護」を展開して、批判を集めている。
番組終盤で紹介したのは22日に東京・丸の内にオープンしたオフィシャルショップの話題。番組コメンテーターで俳優の鈴木福がオープニングイベントに出席した模様を伝えた。その後、万博関連のアンケート調査の結果を紹介。「大阪・関西万博に行ってみたいと思うか」という質問には68%が「思わない」と回答、会場建設費の上振れについて、69%が「納得できない」と答えていた。
スタジオではコメンテーターの鈴木福が「いよいよ都内にもオフィシャルストアができて、開催が近づいているんだなっていうのを感じました」と無難なコメントを残し、関西学院大特別客員教授の小西美穂氏は「巨大なリングを終わったら取り壊すって言ってる。今の時代に合ってないな、と私は感じてます」と批判。これにキャスターの野村氏は「少し前に行われたドバイでは何か有効活用するよう残していくこともやってますからね」と前置きし、こう語った。
「やる以上は経済効果を最大化することが大事だと思います。せっかく海外からいろんな企業が来るわけですし、外国人も来ますので、大阪の中小企業の方々がビジネスマッチングできるような企画も考えてほしいなと思いますね」
ここで番組は放送終了となったが、この最後のコメントにSNSでは《鈴木福くんを担ぎ出して開催強行か》《大阪の企業のために万博やるのはおかしい》《国の税金は使わないで大阪だけで負担してくれ》といった批判が相次いでいた。
「オフィシャルショップのイベントに鈴木福さんが登場したことはすでにネットニュースになっていましたが、コメント欄には《このイベントにいくらかかったんだろう》《丸の内の賃料ってハンパないと思うんだけど…》といった疑問の声が上がっており、万博のアンチからは《福さんには仕事選んでほしい》という心配の声も。鈴木さんは東京出身で、なぜ大阪万博のPRイベントに起用されたのかは謎ですが、万博の建設費用に関しては国も3分の1を負担する決まりになっているので、大阪の企業が潤えばいいという意見は、東京都民から反発を買って当然かもしれません」(メディア誌ライター)
大阪・関西万博がどれだけの経済効果をもたらすのか。まずは前売りチケットの売れ行きから見守りたい。