【今回のお値段「グラドルDVD 販売イベント」:イベント経費 MCギャラ5000~1万円くらい(DVD1枚 4000~5000円)】
秋葉原をはじめ、各地のDVDショップでは、今でもグラビアアイドルがDVDをリリースした時などは販促のためのイベントを開く。内容は、水着での撮影会、来たお客さんとのツーショット撮影、お客さんからの質問に答えるトークタイムなどなど。コロナが流行していた時期は中止していた握手タイムも、また復活したとか。
しかし、なぜこうしたイベントが開かれるのか? ある業界関係者によれば、
「結局、こういうイベントをやらないと商品が売れないんです。DVDなら4000円前後、ブルーレイなら5000円前後するものは、そんなに簡単には売れない。生身の彼女と接することができるからこそ買うユーザーが多いわけです。だから、1枚買ったお客さんには握手だけ、2枚ならツーショット写真付き、といった具合に、買う枚数によってサービスをアップする。そのへんは通常のアイドルのやり方と一緒です」
集まってくる客は、そこそこ売れている女のコでも40~50人くらいなら上々で、20人以下といったイベントも珍しくない。そして、何と客の多くはDVDを買うのが主目的ではなく、握手のほか、一言話ができたり、ツーショット写真を撮ったり、「接触」できることが楽しみなのだ。中には買ったDVDのパッケージも開けず、ひたすらグラドルたちとの写真をホルダーに集める「コレクター」もいるとか。
だからこそ通常のグラドルよりも、サービスもよく、撮影での肌見せ度も高い女優の方が人気になりやすく、「あのコは、DVD3枚買うと、握手プラス恋人つなぎもしてくれる」「胸を手に押しつけてくれる」などと噂が立てば、一気に集客が増えたりもする。
で、こうしたイベントの経費だが、基本的に女のコのギャラはゼロ。すでにDVDのギャラの中に含まれている、というのが普通だ。場所の設営などは店舗スタッフが行うのでゼロ。唯一必要となるのは、イベントの進行役を務めるMCのギャラくらい。握手タイムになると、なかなか女のコの前を離れないお客さんがいたり、女のコの体にタッチしようとするお客さんがいたりする。そういう人たちからさりげなく彼女たちを守り、効率よくイベントを進行させるためには司会は欠かせない。ギャラはワンステージ5000円から1万円くらい。これはメーカーから支払われる。
「もっともここ最近は、メーカーを通さずに、リモートでシロートのコが自作のDVD売ったり、自分でオフ会開いてチェキやオリジナルTシャツ売ったりも、よくありますね。要するにどれだけ固定客がついてるかなんです。熱狂的なファンが20~30人いて、月に1万~2万円ずつでもグッズを買ってもらえれば、それで何とか生活できちゃう」
やはり店舗売りではなく、本人直接の「手売り」が勝負なのだ。
山中伊知郎(やまなか・いちろう)以前、グラドルをやっている女のコが「雇われママ」をしていたバーに行ったことがある。確かに、来ていたお客さんは、彼女の熱狂的「固定客」ばっかりだった。