通勤など日々の移動だけで航空券がタダになる「マイ活」とは何ぞや

 特定のポイントを意識的にためる「ポイ活」という言葉があるが、中でも航空会社のマイルを集めることを「マイ活」と呼ぶ。JALとANAには「JAL Wellness & Travel」「ANA Pocket」というマイ活アプリがあり、飛行機に搭乗しなくてもマイルを貯められるとマイラーたちの間で人気だ。

 いずれも有料会員は月額550円(税込)。JAL Wellness & Travelは、一言でいえばマイルが貯まる歩数計という仕様。1日6000歩、8000歩、1万歩をクリアするごとにそれぞれ1マイル+最大50マイルが当たる抽選券が手に入る。1日1万歩達成すれば、3マイル+最大50マイルが獲得できるチャンスのある抽選券3回分が手に入る。

 しかも、目標歩数は1週間、1カ月単位の設定もある。例えば月に20万歩を達成すれば、10マイル+500マイルが当たる応募券を獲得できる。つまり、1日、1週間、1カ月の目標クリアでそれぞれ報酬が付与されるわけで、基本的に毎日よく歩く人、もしくはウォーキングやジョギングの習慣がある人ほどマイルを貯めやすくなっているのが特徴だ。

 一方、ANA Pocketは、移動手段を問わず距離に応じてマイルガチャを引けるアプリ内ポイントを獲得できる。それとは別に、移動手段ごとに設定された「電車で10㎞移動しよう!」などのチャレンジをクリア、また広告動画の視聴、提携する別アプリやサービスへの入会などによってもポイントが得られる。ポイ活アプリのような要素もあり、徒歩はもちろん、自転車や電車、車などの移動でもポイントを獲得できるため、毎日の通勤・通学でも無理なく貯められるという仕組みだ。

 ちなみに筆者は、2つのアプリにいずれも有料会員として登録している。ただし、自宅が職場兼用で日頃の運動不足がたたってかアプリ経由で貯めたJALのマイルは、この1年で1300マイル。一方、ANAは首都圏と地方の2拠点生活を送っていることに加え、取材で遠方に行くことも多いことから1万4569マイルとまずまずの結果に。

 特典航空券は国内線片道の場合、JALは4000マイル、ANAは5000マイルから交換可能。ただし、JALは往復7000マイルで交換できる「どこかにマイル」、ANAも片道3500マイルからの「トクたびマイル」など、少ないマイルで交換する方法もある。

 月々の会費を払っても1年続ければ、往復分の国内線特典航空券と交換できる可能性は高い。マイ活なら購入するよりもお得だし、日々の生活の中で無理なく貯められるはずだ。

(高島昌俊)

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