埼玉県物産観光協会は、10月1日より「ランチパスポート」ならぬ「うどんパスポート2019」の無料配布をスタート。掲載店で冊子を提示すると割引特典が受けられる大盤振る舞いで、うどん生産量全国2位の埼玉が首位の香川にバトルを挑む。
「この冊子は『埼玉を日本一の“うどん県”にする会』の永谷晶久会長が監修のもと、『ランチパスポート』とコラボして1万2000部を無料配布し、公式サイトからアプリをダウロードして使用することもできます。最近では埼玉を“うどん県”にしようという声がにわかに盛り上がっており、永谷氏も『全埼玉県民が7倍近い人口差を活かし、1ヶ月に今よりもプラス2杯のうどんを食べることができたら香川県を抜くことができる』と提唱しています」(社会部記者)
この力の入れようにネット上は《これで香川に勝てる!》《武蔵野うどんやチェーン店の「山田うどん」もあるし、もっと埼玉のうどんが知られてほしい》と盛り上がりを見せているが、果たしてまず、香川と競り合うことはできるのか。
「埼玉は第2のうどん県とアピールしていますが、それはあくまで生産量で、消費量では全国1位香川の1万2570円(1世帯あたり年間消費金額=2014年総務省発表)に対し、埼玉は6715円で8位と相当な差があり、これを抜くのは容易なことではありません。さらに、埼玉はパスポートをスタートさせたばかりですが、香川では『うどん県おもてなしパスポート』を数年前から無料配布しているなど、一歩も二歩も先を行っている。埼玉が追いつくには、さらなる盛り上げが必要ですね」(グルメライター)
とはいえ昨年の映画「翔んで埼玉」の大ヒットの波に乗っている同県だけに、パスポートは思わぬ効果をもたらすかもしれない。
(小林洋三)