世界で初めて日本でのみ承認された、新型コロナウイルス感染症に対する「次世代mRNAワクチン」である「コスタイベ筋注用」。別名「レプリコンワクチン」とも言われており、この呼び名のほうが一般的には知られているかもしれない。
10月から接種が開始されるとも言われているが、ネット上ではなぜか、ゴキブリ用殺虫剤「コンバット」の人間版だと恐れられているという。
「レプリコンワクチンは、従来のmRNAワクチンと違って、mRNAをコピーして増やす『自己増殖』の設計図が組み込まれており、増殖したmRNAによって体内で新型コロナのたんぱく質がどんどん作られ、免疫反応が持続的に起こります。そのため少量で免疫が長持ちするという特徴があるのです」(週刊誌記者)
画期的なワクチンのようにも思えるが、実は、日本看護倫理学会は8月7日、安全性や倫理的観点から「深刻な懸念」という表現を用いて緊急声明を発表しているのである。
「同学会は懸念される事項として、開発国である米国や大規模治験を実施したベトナムなどの世界各国でいまだに認可されていないことを挙げています。また、レプリコンワクチンの接種者から非接種者にワクチン成分が伝播(シェディング)する可能性が否定されていないことから、『接種を望まない人にワクチンの成分が取り込まれてしまうという倫理的問題』があるとしています」(前出・記者)
ネット上でも、このワクチンに対しては慎重な意見が多い。中でも目立ったのが、冒頭のような《コンバットの人間版ではないか》という声だ。
コンバットとはゴキブリ用殺虫剤のこと。コンバットを食べたゴキブリはすぐには死なず、仲間がいる巣に戻って死ぬ。巣にいた仲間が有効成分の残ったフンや死骸を食べることで、ゴキブリの集団を巣ごと退治するという仕組みだ。そのためネット上では、《レプリコンワクチンを打たなくても接種者がそばにいるだけで感染。まるでゴキブリのコンバット》といったコメントが上がっているのだ。
「実際、シェディングを心配している店舗も出てきました。美容系サロンの検索・予約アプリの『ホットペッパービューティー』には、レプリコンワクチンを接種した人の来店を受け付けないという店舗が複数あります。レプリコンワクチンは接種者の吐息から他者へとシェディングするとも言われているだけに、警戒感が高まっているのでしょう」(週刊誌記者)
日本看護倫理学会は先の声明で、「シェディングに関する臨床研究が皆無」であり、日本における接種が「臨床実験になってはいけない」と強い憂慮を示している。
同ワクチンに不安や恐怖を抱く人も、同学会と同じ思いかもしれない。
(石田英明)