大統領選から撤退したバイデン大統領は来年1月20日まで任期があるが、それまで大統領を務められるのか。そんな懸念が深まっているという。アメリカ通信社記者が明かす。
「理由は気力の衰え、弱気と頻繁に起きる勘違いというか意識の混濁です」
その例として挙げられるのが、8月7日のアメリカCBSニュースのインタビューだ。バイデン大統領は、秋の大統領選でトランプ氏が敗北した場合、平和的な政権移譲を受け入れないのではないかと言及したのだ。つまり、トランプ前大統領が前回の大統領選で敗北したとき「不正選挙」として支持者を煽って連邦議会乱入事件を引き起こしたが、その二の舞が起きるのではないかと懸念を示したのだという。これを受けて前出の通信社記者は言う。
「法に基づけば、そうした事態は許されない。前回同様のことが起きれば、トランプ氏は法で裁かれ逮捕するというぐらいの毅然とした意志表明をすべき。政権移譲が進むのかなどという心配をしているバイデン大統領は気力の衰えとしか言いようがない」
そして任期まで持つのかという二つ目の懸念は、ここにきて言質が安定しないことだという。
「例えば米紙ニューヨーク・ポストの報道だとMLBで昨季ワールドシリーズを制覇したテキサス・レンジャーズがバイデン大統領を表敬訪問した時のこと。バイデン氏の名前が入ったユニホームとカウボーイブーツをプレゼントされたのですが、バイデン氏は『私のジャージーを盗んでいるのか?』と意味不明の言葉を投げつけ、その上でバイデン氏は『私は何をしているのだ』と自問自答の言葉を漏らしていたとか。この日の大統領の行動を聞いた医療関係者はバイデン大統領が軽い認知症を患っている可能性を疑ったそうです」(前出・通信社記者)
政治アナリストは、こう言う。
「こうしたバイデン氏の言動にアメリカの政府関係者の間からは今後、任期まで大きなセレモニーや海外首脳との重要会議をこなせるのかという不安が漂いだした。それでなくてもハマスの最高幹部ハニヤ氏が暗殺され、イスラエルとイランの激しい対立など、アメリカが決断しなければならない多くの重要案件が山積み。健康不安を抱える大統領が核ボタンを握っていると思うとゾッとします。側近は対策を考えるべきです」
大統領候補の座は降りたが、バイデン氏の一挙手一投足から目が離せそうにない。
(田村建光)