「退職代行モームリ」が公開「20回以上利用された企業全てが従業員1000名以上」という深刻な調査結果

 退職代行モームリを管理するアルバトロスが、利用状況の調査結果を公開し、注目を集めている。

 モームリは事業開始2年4カ月で相談件数2万8000件、退職代行実施件数1万5000件を突破。今年4月以降、数々のメディアに取り上げられたことで利用者が急増している。

 今回公開された1万5934名の利用状況のデーは当初、有償での提供を予定していたというが、「労働環境の改善に繋げるための一助になりたい」との思いから、無償にて情報の一部を公開したという。

 気になる内容だが、公開されたのは「退職代行利用の経緯・退職理由」「性別・年代別利用者数」「職種別利用者数」「勤続年数別利用者数」「退職金制度の有無」など8項目。利用者の60.9%は20代の若者で、全体の33.9%が「上司からのハラスメント」を理由に挙げている。

 また、複数回利用された企業は全体の9.2%だったが、トップの人材派遣会社は「64回」にも上ることが判明。SNS上では「ぜひ企業名を公開してほしい!」という声が相次いでいる。

 エンタメ誌ライターが語る。

「20回以上利用された企業全てが従業員数1000名以上の大企業だったというのは驚きでしたね。中でも人材派遣会社が約半数を占めており、人間関係のトラブルや退職の強引な引き留めなどが多い傾向にあることが浮き彫りとなりました。さすがに企業名こそ公表されていませんが、思い当たる節のある会社には改善を求めたいですね」

 退職代行業者を巡っては、「自分で退職届を出せ」という声も少なくないが、このようなデータの蓄積と公表は、今後の労務関係を見直していく上でも良いきっかけとなることだろう。

(ケン高田)

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