猛暑の日中なのに15℃!「トンネル秘境駅」は鉄道ファンも観光客も「涼しい~」

 最高気温が35℃を超えるような猛暑日も多いこの季節は、外出してもすぐに汗だくになってしまうが、そんな炎天下地獄とは無縁の場所があるという。それは、JRの駅。しかし、ただの駅ではない。ホームが地中にある「トンネル秘境駅」だ。

 有名なのは、谷川岳の麓に位置するJR上越線の「土合(どあい)駅」(群馬県みなかみ町)。越後湯沢方面の下りホームがあるのは、全長1万3490メートルの新清水トンネルの内部で、486段の階段を降りなければならないが、真夏でも15℃前後と、涼しいどころか半袖では肌寒く感じるほどだ。

 そんな土合駅の隣にある同じJR上越線「湯檜曽駅」(群馬県みなかみ町)も、下りホームが新清水トンネルの中にある。地中深く潜るわけではないが、外の暑さがまるで嘘のような涼しさだ。

 さらに、鉄道ファンの間では土合駅に次ぐ「第2のトンネル駅」として知られるのが、えちごトキめき鉄道・日本海ひすいラインの「筒石駅」(新潟県糸魚川市)。地下40メートルに位置するホームは、上下線ともに全長1万1353メートルの頚城(くびき)トンネル内にあり、290段の階段(上りホームは10段少ない)を降りる必要がある。涼しいのはもちろんだが、駅構内の構造は地下ホームまで階段で一直線の土合駅とは異なり、「ダンジョンのような雰囲気」と評されている。

「北越急行・ほくほく線の『美佐島駅』(新潟県十日町市)も暑さ知らずの秘境駅です。全長1万472mの赤倉トンネル内にあるこの駅は、ホームまでの階段数が65段と短いものの、風圧対策で頑丈な鉄製の扉で閉められていて、列車の入線直前でないと中に入ることができません。ただ、この駅は、地上駅舎の中に畳敷きの広い待合室が用意されており、居心地の良さは抜群です」(鉄道ライター)

 これらの駅には、鉄道ファンだけでなく、観光客も多く訪れる。日ごろの暑さにうんざりしている方は、一度涼みに足を延ばしてみてはどうだろう。

*画像は筒石駅

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