最新「鉄道混雑率」ワーストの東京圏内にあった「意外に混まない路線」って何線!?

 国土交通省が公表した23年度の「都市鉄道の混雑率調査」によれば、ラッシュ時の1時間あたりの混雑率は、東京圏平均が136%で22年度から13ポイント上昇した。全国的にも増加傾向にあるが、大阪圏は115%、名古屋圏は123%で三大都市圏では東京がもっとも高い結果となった。

 混雑率が大きく上昇した背景には、リモートワークからオフィス勤務に戻った人が増えたことが挙げられる。ただし、それでも「以前に比べればマシ」と感じる人もいるようだ。実際、コロナ禍前の19年度は163%だった。

 では、公表された各路線の「最混雑区間」はどんな状況なのか。

「東京圏でいちばん混むのは日暮里・舎人ライナーの赤土小学校前→西日暮里の171%でした。以下、東京メトロ・日比谷線の三ノ輪→入谷の162%、JR埼京線・板橋→池袋の160%、JR中央線快速・中野→新宿の158%と続きます」(鉄道ライター)

 一方、千葉方面から都心に乗り入れるJR京葉線の葛西臨海公園→新木場は113%だった。ちなみに鉄道の混雑率は、乗客全員が座席につくか、つり革やドア付近の棒に掴まることができる状態で100%(定員乗車)だ。150%で立っている乗客の肩が触れあっている状況なので、113%は大混雑とは言えない。

「京葉線は今年3月のダイヤ改正で、平日朝夕の通勤快速と快速の廃止を発表しました。しかし、沿線の住民や自治体は混雑を理由に猛反発。結果、JRは廃止を撤回しています。ただ、この乗車率を見ると、騒動の大きさの割には『それほど混まない路線』だったと言えますね」(前出・ライター)

 鉄道各社は、定例会見やメディアの取材に対し、混雑率は「コロナ前には戻らないだろう」と述べている。身動きができないほどのラッシュは、京葉線に限らず、すでに過去のものとなったようだ。

*画像はJR京葉線

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