トランプ氏大警戒! オバマ元大統領もハマったハリス氏の“天然ジジ殺し”旋風

 7月21日のバイデン氏による大統領選撤退表明を受け、民主党指名候補として立候補したカマラ・ハリス副大統領が旋風を巻き起こしている。

 23日にはハリウッドで多くの民主党支持者から絶大な人気を誇る人気俳優のジョージ・クルーニーが、いち早くハリス氏の支持を表明。ことのほか、楽曲使用許諾に厳しいことで知られる歌手ビヨンセも、ハリス氏の選挙活動で自身の曲「Freedom」の使用を認めるなど、銃撃事件で「確トラ」との見方を示していた全米メディアも大きく揺れ動いている。

 カマラがサンスクリット語で「蓮」という意味があることから、日本のSNS上では「アメリカン蓮舫」といった声も上がっているようだが、モデル出身という経歴を持つ蓮舫氏同様、ハリス氏もかねてから美人政治家の代名詞的存在だった。

「ハリス氏はカリフォルニア州出身で、父親はジャマイカ、母親はインド出身の移民2世。母親は乳がんの研究者で政治活動家ですが、彼女が7歳のころ、夫と離婚。以降は母親がシングルマザーとして彼女を育てたのだそうです」(外報部記者)

 そんな環境で育ったハリス氏は、カリフォルニア大学ロー・スクールを卒業後、サンフランシスコ市検事局、カリフォルニア州司法長官を歴任し、2016年に上院議員に当選。そして20年のバイデン政権誕生により副大統領に抜擢されることになった。

「かつて彼女が民主党の重鎮である元サンフランシスコ市長、ウィリー・ブラウン氏と不倫関係にあったことはよく知られる話で、ブラウン氏自身も認めています。2人の年齢差は30歳以上。当時、ブラウン氏は妻と別居中でしたが、弁護士だったハリスを市の重要ポストに据え15万ドルの報酬を払っていたことで、FBIの汚職捜査対象になったこともあります。さらにハリス氏が地方検事、司法長官に立候補したときも、ブラウン氏による全面的なサポートがあったことも事実で、上院議員選挙の際には共和党の対立候補に立候補の辞退を迫ったことが明るみに出て、大問題になったこともあります」(同)

 本来であれば、そんなスキャンダルが勃発すれば当然、政権中枢への道など閉ざされてしまうはずなのだが、彼女の場合はさにあらず。

「オバマ前大統領にも気に入られていたようで、彼女がカリフォルニア州司法長官に選出された際、オバマ氏が、『全米で最もルックスの良い司法長官』などと発言したことで、女性を容姿で判断するな! と大バッシングが起こったこともありました」(同)

 つまり、ハリス氏には本人に意図があるのかないのかは別として、基本的にいわゆる“ジジ殺し”的才能があることは間違いないようだ。

「もちろん、能力の高さも折り紙付き。バイデン氏とは民主党内で有力候補間でのディベートで何度か対決していますが、バイデン氏はハリス氏のディベート力に全く歯が立たないほどやりこめられ、結果、その類稀なる能力を評価して副大統領候補に指名したとされています」(同)

 G7首脳会議メンバーであるドイツのショルツ首相などは、ハリス氏について記者会見で「勝利する可能性は非常に高い」と述べており、外交を含めその政治手腕の評価も高い。

「仮にハリス氏が大統領になった場合、バイデン政権の継承によりウクライナ支援は継続するはず。ただし問題はイスラエルで、24日、ワシントンDCにおける米連邦議会上下両院合同会議では、民主党下院議員約80人余がネタニヤフ首相の演説をボイコット。ハリス氏も遊説を理由に欠席している。今後イスラエル問題をどうさばいていくか、具体的な方針をどう打ち出していくかにも、米国民は注目しています」(同)

 早くもトランプ氏はハリス氏への攻撃をスタートしているが、これもその実力を恐れる表れとも言えるのかもしれない。

(灯倫太郎)

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