「トランプ再選用」で動き始めた自民党総裁選のカギを握る“2人のキーマン”

 11月の米大統領選は、6月末の討論会でのバイデン大統領の醜態に加え、トランプ氏が銃撃にもめげない強さをアピールしたことで、「バイデンVSトランプ」の構図が変わらなければトランプ氏の再選が確定的となりつつある。となると、日本としては今後、トランプ氏と上手に関係が築けるトップが求められるわけだが、そんな総理総裁候補とは誰か。

 シンクタンク関係者が指摘する。

「真っ先に浮かぶのは4月、トランプタワーでサシで会談した麻生太郎副総裁。会談が可能となったルートは明らかになっていませんが、麻生氏は米名門のロックフェラー一族と極めて親しい間柄で、その関係で実現したとも言われています」

 そうした話を受け、自民党ベテラン議員はこう言う。

「4月の段階では麻生さんは岸田再選で動いていた。だから再選後、トランプ政権の可能性も想定しての会見だったわけです。しかし岸田が政治資金改正法がらみで麻生さんらの反対を押し切って、パーティー券購入者公開を20万円から5万円に引き下げた。当然、麻生さんは激怒しているし、岸田とは距離を置きつつある。ただ、最終的にはその麻生さんが誰を担ぐかになってくるのでは。麻生さんが担いだ候補ならトランプ氏とも良好な関係を築けるはずですからね」

 一方、麻生氏に対抗しグループ約80人をバックに院政を敷こうとしているのが、菅義偉前首相だ。政治アナリストが言う。

「菅氏が担ぐと噂されているのは、石破茂元幹事長か小泉進次郎元環境相。対トランプとなると双方、麻生氏ほど強くはないが、菅氏は首相時代、トランプ氏との関係が悪くはなかっただけに、いざとなればルートはありますよ」

 トランプ氏が大統領時、ウマが合い親交を深めた政治家といえば安倍晋三元首相だ。その安倍氏に重宝され信頼されていたのが、元国家安全保障局長の北村滋氏。北村氏は菅政権時代も同局長を務め、今も菅氏とは親交がある。対トランプで見れば、北村氏が深い繋がりを持つのが、トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたロバート・オブライエン氏だという。

「トランプ氏が再選すればオブライエン氏が再び最重要スタッフに抜擢されることは確実。菅氏が石破氏か小泉氏を担いだ際は、北村ルートからトランプ氏にいつでもつなげられるわけです」(前出・政治アナリスト)

 茂木敏充幹事長も総裁選出馬を模索中とされるが、茂木氏はたびたび訪米しアメリカ与野党幹部らと親交を深めてきた。例えばトランプ政権時に国務長官を務めたポンペオ氏や、バイデン政権のブリンケン国務長官、レモンド商務長官など。ただ、彼らがどれほどトランプ氏に重んじられるかは未知数だ。

 トランプ再選となれば、国内のみならず外交面における対応能力が今にも増して求められることになる。秋の自民党総裁選ではくれぐれも選択を誤らないでほしいものだ。

(田村建光)

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