「ラーメン3万杯売らないと賄えない」新紙幣発行で値上げラッシュの大混乱!

 今や国民食ともいえる「ラーメン」の値上げが相次いでいる。昨今の物価高を考えれば仕方ない面はあるが、ダメ押しとなっているのが発行まで3週間に迫っている「新紙幣」だという。

 今や多くのラーメン店は「券売機」を導入しており、スムーズなオーダー、会計に寄与しているが、新札が発行されることで、店側は新紙幣対応券売機への交換に大混乱している。しかも一般的な対応機で価格が150~200万円もするといい、その支払いのために値上げを余儀なくされているというのだ。

 ラーメンライターが解説する。

「例えば2店舗展開しているラーメン店の場合、300万円の券売機代を支払うためには、ラーメン1杯50円の値上げで、6万杯売らないといけない計算になる。大手チェーン店などはリースがほとんどですが、個人店は購入するケースの方が多いため、対応にてんてこ舞いしている。近年キャッシュレス化が進んでいるとはいえ、店舗で現金を一切扱わないわけにはいきません。全国のラーメン店で苦渋の選択をせざるを得ないケースが相次いでいます」

 これまでラーメンは、安価で食べられる庶民に優しい位置づけだった。そのため長年にわたり「1000円の壁」という価格の問題が取り沙汰されていた。実際、1000円を超えると途端に割高感が出てきて、客は他のメニューを選ぶことがほとんどだったが、最近はこの壁があっさり崩壊し、もはや1000円超えは当たり前になりつつある。

 新紙幣の登場でさらにプラス50円、100円の値上げとなったら、もはや庶民の食べ物とは言い難い。券売機の問題はなにもラーメン店だけに限った話ではないが、外食をメインにしている人にとっては、新紙幣は決して歓迎すべきものではないようだ。

(ケン高田)

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