名古屋のソウルフードとして地元民から愛され続ける「スガキヤ」の定番メニューである「ラーメン」を含めた全ての麺類メニューが、9月19日より14年ぶりとなる大幅リニューアルされたが、ネット上で賛否両論を巻き起こしている。
「今回リニューアルされたのは麺とスープで、麺は『時間が経つと伸びてしまう』といった利用者の声を受け、時間が経っても伸びにくく、出来立ての美味しさが2倍長持ちするように改良。スープは秘伝のスープの出汁と豚骨スープを改良し、こんぶの風味をアップさせながら味のバランスを見直すことで、より飲みごたえとコクを感じられるように仕上がったといいます」(ラーメンライター)
しかし、創業当時から変わらなかった豚骨系スープと魚介出汁系のWスープを使用した、さっぱりとしながらも旨味たっぷりな味わいを愛する地元民からは、《あのスープの味を変えるのは絶対だめ》《子どもの頃から慣れ親しんだ味が変わるとは…正直悲しい》といった声も少なくない。また、今年3月に値上げしたことでラーメンが一杯400円台に突入したこともあり、《どんどん俺の知ってるスガキヤじゃなくなっていってる》といった意見も見られる。
「スガキヤはコロナ禍前の2019年度に40店舗を閉店し、21年3月までにも約30店舗を閉店するなど18年には360以上あった店舗が現在は約250にまで減少しています。しかも、石川や福井の店舗を閉鎖したことで、北陸地区からは完全撤退。昔からの味を知っている地元の重要性がより高まっている中での大幅リニューアルは、なかなか勇気のいる決断だったのではないでしょうか。しかも、飲食店はメニューをリニューアルすると1割から2割の既存顧客が減るといったデータもありますから、果たしてこのタイミングが正しかったのかどうか。利用者が今後、どのような結論を出すのか注目です」(経営コンサルタント)
SNSではリニューアルしたラーメンを食べた客から《ぶっちゃけ味の違いが分からん》といった声も寄せられているが、果たして。
(小林洋三)
※写真はイメージ