ポスト岸田を諦めた?「ポエム小泉」「マニア石破」官邸同時訪問のドッチラケ舞台裏

 自民党が明日をも知れぬほど岸田政権の低支持率で苦しむ中、ポスト岸田の先頭を走る石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相の、まったく危機感のない姿に党内では「お気楽コンビ」と呆れる声が噴出している。

 自民党若手が明かす。

「政治資金規正法をめぐる与野党攻防がヒートアップしていた6日、超党派の国会議員約80人でつくるUFO議連、正式名称『安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟』が国会内で設立総会を開いたのです。会長は浜田靖一自民党国対委員長、幹事長は小泉進次郎元環境大臣だという。中でもポスト岸田に名のあがる小泉氏には『UFOよりも裏金問題の実態解明と党再建では』という批判が集まり、ポスト岸田失格の声まで出る始末です」

 もっとも小泉氏といえば、2019年環境相として国連の気候行動サミットに出席し「気候変動のような大きな問題は、楽しく、かっこよく、セクシーであるべきだ」という意味不明の発言で「ポエム大臣」の異名をとったほどの変わり者だ。

 この“変人ぶり”はさらに温室効果ガス削減に際しても発揮された。

 21年、当時の菅首相が米主催の気候サミットで「2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを目指します」と宣言した。これを受け主管となる小泉環境相はTBS系「NEWS23」に出演。温室効果ガスについてMCの小川彩佳アナから「46%に設定した根拠」を問われると、小泉環境相は手振りを交え「くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。シルエットが浮かんできたんです」と、またしても“詩的”説明をして小川アナを困惑させたほどだ。

 霞が関官僚も「あの当時は奇人変人、ポエム大臣といわれましたが、今度はとうとうUFO幹事長ですか。自民党幹事長よりお似合いかも」と苦笑する。

 この小泉元環境相に負けず劣らず意味不明の行動をとるのが、ポスト岸田のトップランナーである石破元幹事長だ。官邸担当記者が言う。

「イタリアで開かれるG7サミット前で秒刻みの日程が立て込んでいた6月7日、石破、小泉両氏が官邸に岸田総理を訪ねたのです。スワッ、岸田おろしの激文でも持ち込んだかのと官邸記者の間に緊張が走りましたが、その中身は、漁業・観光業が一体となって地域経済を活性化する『海業』の推進に向けた提言だという。結局、石破、小泉両氏は岸田総理とニコニコ顔でスリーショットの写真撮影までする有様で、記者らは拍子抜けでした」

 その舞台裏を自民党幹部はこう指摘する。

「解散総選挙を当面あきらめた岸田総理は今夏にも早いタイミングで支持率回復を狙った大胆な内閣改造を目論む。そのため7日の官邸訪問は、もはや倒閣の気力も意欲もない、また党内で人気もない石破、小泉両氏が次の総裁選をあきらめ、内閣改造で入閣を期待しての『猟官運動では』という陰口も出ているほどです。つまり岸田再選支援のバックアップですかね」

 ポスト岸田の両雄がこの有様では自民党下野も現実味を帯びてきたか。

(田村建光)

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