翻訳家に公認会計士…意外すぎるセカンドキャリアで大成功した元プロ野球選手たち

 今から20年前の2004年、NPB史上最年少となる当時15歳で阪神から指名(ドラフト8巡目)された辻本賢人。一軍のマウンドに上がることなく09年に退団し、その後は米独立リーグやマイナーリーグを経て13年に引退していたが、4月8日配信の「Number Web」(文藝春秋)のインタビュー記事に登場。現在、翻訳家として活動していることが分かった。

 引退後に指導者や球団職員、評論家など野球に携わる仕事を続けられるのはあくまで一部。多くの元プロ野球選手は、会社勤めや飲食店経営など野球とは関係ない職に就いているが、なかには今回の辻本氏のように珍しい仕事をセカンドキャリアに選んだ者もいる。

 古くは西鉄ライオンズ(現西武)の投手からプロゴルファーに転身したジャンボ尾崎、巨人の投手だったプロレスラーの故・ジャイアント馬場が有名だが、近年でも西武の元セットアッパーで、侍ジャパンの選出経験もある野田昇吾は22年から競艇選手として活動。また、横浜や広島などでプレーした木村昇吾はクリケット選手に転向し、昨年開催された杭州アジア大会の日本代表に選ばれている。

 他にもプロ通算1003安打を誇る元DeNAの石川雄洋は、21年からアメリカンフットボールの国内最高峰リーグ「Xリーグ」のノジマ相模原ライズに所属。23年に引退するもデビュー戦では俊足を生かしていきなりパスキャッチを成功させるなどWR(ワイドレシーバー)として活躍した。

 一方、スポーツ系以外だと巨人や楽天で中継ぎ投手として活躍した池田駿は、超難関で知られる公認会計士の試験に昨年合格。現在は同資格の合格を目指すスクールの講師も兼務する。

「あと、まだ成功しているわけではなないですが19年に引退した元DeNAの寺田光輝氏は東海大医学部、日本ハムやヤクルトでプレーした宮台康平氏は東大法科大学院にそれぞれ在学中です。いずれも国家試験に合格すればプロ野球出身者では初の医師、弁護士になります」(スポーツ紙記者)

 内容はまったく違うとはいえ、プロ野球で培った経験がいい意味で異業種への挑戦という形で生かされているようだ。

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