巨人のキャベッジ獲得を裏付けるエンゼルスの外野手補強

 このオトコは違う。NPB各球団の渉外担当者も気付いているはずだ。

 エンゼルスが34歳のベテラン外野手、アーロン・ヒックス外野手と1年契約を結んだ。同時に囁かれたのがメジャーリーグの公式戦に出場できる40人枠の話。しかし、日米で「代わりに外される選手の名前」が異なっていた。

「エンゼルスの補強が進むにつれ、トレイ・キャベッジ外野手が40人枠から外れ、その流れでトーキョージャイアンツと契約するのではないかと言われています」(現地記者)

「2人目の外国人野手」として、名前が日本でも伝えられていた。その可能性を否定するわけではないが、米国では別の選手名が報じられていた。

 米国で「40人枠を外されるのはジョー・アデルではないか?」と予想されていた。

「アデルは将来を期待されている有望株です。でも、素質があって、身体能力も高いんですが、野球センスがないというのか…」(米国人ライター)

 走るスピード、遠投力、打球の飛距離は超一級品。しかし、ドジな一面もある。外野守備に就いていたときのことだ。俊足を飛ばし、フェンス上段に直撃しそうな大飛球に追いついた。そこでジャンプし、グラブのドテに打球が当たって、そのままフェンス・イン。そんな“ホームラン・アシスト”を2度もしでかし、「打球に追いつかなければ…。足が速いから追いつき、余計なことをしてしまうんだ」と、味方投手陣を怒らせてきた。

 また、飛距離なら大谷以上とも称されていたが、バットに当たらないのだ。

「アデルのいるところにボールが飛ぶと、味方野手はヒヤ汗をかいていました。後方を襲う打球が飛んだら、ジグザグにヨレヨレしながら追いかけるからです」(前出・米国人ライター)

 アデルは今季のほとんどをマイナーで過ごしてきたが、契約などの問題でメジャー契約からマイナーに切り替えるには、いったんウェーバーに掛けなければならないという。このウェーバー公示されたあとに、阿部巨人がアタックするのか。巨人渉外担当者もアデルの「身体能力は高いが、野球センスはない」と弱点は分かっているはずだ。

 米FA市場を見ると、有望な野手も残り少なくなってきた。キャベッジ本命説が本当なら、早めに手を打ったほうがいい。

(飯山満/スポーツライター)

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