空前の株高が続く昨今、有名投資家や経済評論家をかたったフェイク広告や偽アカウントがSNS上にはびこり、投資初心者がなけなしの金を騙し取られる、という詐欺被害が続出している。
そんな中、株主優待生活で知られる「桐谷さん」こと元プロ棋士の桐谷広人さん(74)も、4月8日放送の「月曜から夜ふかし 2時間SP」(日本テレビ系)で、自身を名乗るニセ者の被害にあっていることを明かした。同番組ではたびたび桐谷さんに密着。日々の生活をほぼ優待だけで賄うという同氏が、期限までに優待券を使い切るために自転車で爆走する姿を面白おかしく追いかけてきたが、
「日経平均が高騰する折から、スタッフに『3~4カ月前に資産5億円超えって言っていましたけど』と訊かれると、桐谷さんは『株券だけでなく、いろんなモノも合わせるともうちょっと増えてますね』と回答。『5億5000万円?』の問いには『そうですね、それぐらいかもしれませんね』と包み隠すことなく明かしていました」(テレビ誌ライター)
正直すぎる告白には心配の声もあがっているが、そんな桐谷さんを悩ませているのが「ニセ桐谷」の存在だ。もともとネット上には桐谷さんのニセ者が複数出現していい加減な情報を流していたいたといい、3年ほど前に公式Xアカウントを立ち上げて注意喚起をし始めたのだとか。しかし、ニセ者も巧妙で、桐谷さんの公式Xにコメントした人たちをLINEに呼び込み、そのLINEには「桐谷さんに資産を〇倍にしてもらった」といったサクラがウヨウヨいる状況なのだという。
「桐谷さんに限らず、ネット上には有名投資家や経済アナリストをかたった広告が無数に出回っています。興味本位で投資講座に申し込むと、SNSのグループチャットに誘導され、ニセの金融取引所のサイトを紹介されるというのがよくあるパターン。指示通りに投資すると数字上は儲かっていることになりますが、出金するときに初めて騙されていたことに気づく。もちろん広告は偽物なので、実在する人物とは一切関係ありません。桐谷さんの元にも複数の苦情や相談が届いているようですが、ちょっと変だなと思ったら詐欺を疑うことです」(社会部記者)
被害届を出した頃には時すでに遅く、お金が戻ってくることはほぼないという。
(灯倫太郎)