2024年12月、代表的な暗号資産（仮想通貨）のビットコインが史上初めて10万ドル、日本円でおよそ1500万円を突破した。世界有数の資産運用会社「アライアンス・バーンスタイン」のアナリストであるゴータム・チュガニ氏は、共和党のドナルド・トランプが11月の大統領選に勝利すれば、ビットコインは9万ドルまで急騰する可能性があると予測したが、それをはるかに超える伸びを見せた。暗号資産に肯定的な姿勢を見せているトランプは、25年1月20日（現地時間）に米大統領に就任。2025年も強気相場は続くのか。
24年12月、複数ネットメディアが、ビットコインの25年の見通しが極めて明るいと伝えている。米ネットメディア「アクシオス」は、政権移行チームのトップの話として、トランプが大統領就任後、ビットコインの価格が15万ドル、日本円でおよそ2250万円に到達することを望んでいると報じた。デジタル資産ニュースメディア「コインデスク・ジャパン」は、暗号資産投資商品の開発を専門とする企業「ビットワイズ・アセット・マネジメント」が、ビットコインが25年中に20万ドル（日本円で約3000万円）に達すると予想したことを報じた。
アナリストたちの予想が当たれば、ビットコインの快進撃は25年も止まりそうにない。
「ただし、暗号資産は乱高下しやすく、ビットコインも例外ではありません。しかも、“1月”に何度か大暴落をしました。たとえば2017年1月は、中国政府が暗号資産交換業者に対して警告したことなどから暴落。18年1月は17年12月から続いていた暴騰により、利益確定に動く流れが強まって暴落しました。実は、18年1月の暴落と同じような理由で、25年1月も暴落する可能性は否定できません。24年12月に初の10万ドルを突破し、25年1月にトランプが大統領に就任することで、ここを一区切りにして利益確定する投資家も少なくないはずです。これが暴落のきっかけにならなければいいのですが……」（マネー誌ライター）
25年、ビットコインはどう動くか。まずは1月に注目だ。
（石田英明）
