阿部慎之助監督も｢調査中」であることを認め、筒香嘉智の“巨人入り”は時間の問題のようだ。
3月にサンフランシスコ・ジャイアンツを退団した筒香は、21年シーズン途中からマイナー、米独立リーグなど11球団を渡り歩いてきた。その間の不振を考えると、日本復帰の決断は遅すぎたぐらいだが、“復活のカギ”は打撃面だけではない。
「巨人では外野を守るようですね。DeNAの時はレフトの守備についていたけど、大丈夫なのかな？」
DeNA時代を知る関係者、セ・リーグ各球団のスタッフからもそんな声が漏れてくる。筒香はもともと守備が上手い選手ではなかったが、ヘタではなかったはず。外野守備では14年こそ6個の失策を記録しているが、米球界に挑戦するまでのトータル8年間では14。決して多いほうではないが…。
「主にレフトを守っていましたが、本人も守備に自信がないのでしょう。打球を後ろにそらすことを恐れ、通常よりも深く守るクセがあるんです。これは当時のDeNA首脳陣が助言してもダメでしたからね」（夕刊紙記者）
狭い横浜スタジアムで深めに守っていたのだから、東京ドームに行けばさらに苦労するはずだ。
「まず守備の不安を解消してやらないと打撃には集中できない。巨人の一塁には岡本和真がいますが、それを考えれば岡本をレフトに回すことを考えなければならないでしょうね」（同）
筒香に求められるのは長打力だが、結果的に外野の守備力が下がる可能性も。いざ獲得となっても、阿部監督の悩みの種が一つ増えるだけかもしれない。
（飯山満／スポーツライター）
