驚愕価格で参入「アップル動画」が既存サービスを凌駕する3つのポイントとは

 9月11日、米アップルがオリジナル作品や映画、テレビ作品が楽しめるサブスクリプション映像配信サービス「Apple TV+」を11月1日にスタートさせると発表したが、月額利用料600円という価格に衝撃が広がっている。
 
「国内では『Hulu』が月額933円、『Netflix』が最も安いプランで800円。こう見ると『Apple TV+』はそれほど安くないようにも見えますが、4K/HDRやDolby Vision/Atmos対応コンテンツが視聴でき、さらには家族内であれば最大で6人まで同時視聴が可能。また、『Apple TV+』の600円(アメリカでは4.99ドル)価格設定は、同じく11月1日にサービスをスタートさせる『Disney+』の6.99ドルを意識したものと思われ、『Apple TV+』の価格が発表された後、米株式市場でのディズニーやネットフリックスの株価が下落していましたから、その衝撃度の大きさはかなりのものだったと思われます」(社会部記者)

 さらにアップルは、iPhone、iPad、Mac、iPodなどの対応製品を購入した場合、「Apple TV+」を1年間無料にすることを発表している。このキャンペーンがいつまで続くかは未定だが、家族6人がそれぞれアップルユーザーであれば、長期に渡って無料で利用できる可能性もある。
 
「Apple TV+」の衝撃的な価格にネット上では《iOSの稼働数は全世界で14億台という。一気に「Apple TV+」が「Netflix」をぶち抜く可能性もある》など、やはり“アップル恐るべし”の声があがっている。

「一部で指摘されている通り、残された問題は、どれだけクオリティの高いオリジナルコンテンツを用意できるかにかかっているでしょう。ただ、アップルはすでにスティーブン・スピルバーグが監督を手掛ける『世にも不思議なアメージング・ストーリー』のリブート版の製作を発表するなど、盤石の態勢が整いつつあるとも言える。あとは、600円という価格設定をいつまで維持できるか。また、対象商品の購入で無料になる時期がいつまで続けられるかにあると思います。これらを持続できるのであれば、現在1億4000万件を超える契約数を獲得しているネットフリックスを抜き去る可能性も高いのでは」(ITジャーナリスト)
 
 アップルが映像配信サービスでトップに輝く日が近いのかもしれない。

(小林洋三)

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