2月4日、EU圏でiPhone向けアプリを配信するサードパーティーストアに、史上初の艶系アプリとなる「Hot Tub」の配信がスタートした。アップルは「我々はこのアプリを承認していない」と安全上のリスクに懸念を示している。
「かねてからアップルは性的なコンテンツに対して否定的で、創業者のスティーブ・ジョブズ氏は『性ビデオが見たいならAndroidスマホを買え』とまで発言しています。その意思はジョブズ氏亡き後も受け継がれ、昨年発売された最新デバイス『Vision Pro』ではVR対応の艶系コンテンツが配信されるか注目が集まりましたが、結局はそうしたコンテツの利用は禁止されていたのです」(ITジャーナリスト)
しかし、2022年にEUで成立したデジタル市場法(DMA)によって、アップルはAppStore以外のアプリストアを認めることが義務づけられ、今年1月よりiPhoneユーザーがサードパーティストアのアプリを正式に利用できるようになった。これを受けサードパーティストアのひとつである「AltStore」から、「世界初のApple承認の艶系アプリ」を自称するHot Tubが配信されたのである。
「日本にもこのアプリに興味を持っている人がいると思いますが、サードパーティーストアはEUのiPhoneからしかアクセスできないため日本では使用することができません。もちろん、EU滞在中であれば利用することもできます。ただ、アップルはHot Tubを利用することでマルウェアへの感染リスクが高まる可能性も指摘しているので、そこまでしてわざわざiPhoneで艶アプリを利用する必要はないと思いますよ」(同)
今後、EUではさらにiPhone向け艶気アプリが登場する可能性はあるが、日本とは無縁と考えたほうがいいだろう。
(小林洋三)