「恐ろしいくらい盛り上がってない…」。そんな心配がSNS上で見られるのが、甲子園球場で開催されている「センバツ高校野球」。事実、巷の会話でもどこが勝ち進んでいる…どころか、はたして開催されているかも分かってない人たちが多い様子。
「3月18日に開幕して以来、高校野球の話題がほとんどトレンドに上がらないのは異常事態です。今回は石川県で起きた能登地震の復興ムードもあって、星稜高校だけでなく日本航空石川高校も選ばれるなど、それなりにニュースになる話題はあったはず。ところが、石川高校が0-1で惜しくも敗れた23日も、ほとんど触れられていませんでしたね」(スポーツライター)
今回、センバツ高校野球があまりに空気状態になっている大きな理由が2つあると野球関係者は言う。
「1つは今回、スター不在であること。その要因として考えられるのが、今大会から採用された低反発の“飛ばないバット”です。27日の2回戦終了までの24試合で二ケタ得点の試合は1試合のみ、二ケタ安打が出た試合も6試合だけで、本塁打はたったの2本。では接戦が多くなったかといえば、安打が出ないことから試合後半はサッカーのPK戦のような重い雰囲気になり、守備の乱れで決着がつく試合も目についた。外野は前進守備、カキーンという爽快な打球音もほとんどなく、高校野球らしい盛り上がりとは違う方向へいっている感じ」
もう一つは、野球は野球でもメジャーの話題の影響だ。
「テレビの情報番組やスポーツニュース、スポーツ紙などは連日、ドジャース大谷翔平選手の話題一色。通訳だった水原一平氏の違法賭博スキャンダルでさらに報道量が拡大しました。開幕を迎えたプロ野球でさえそれほど報道されていないなか、高校野球はほぼ無視されていると言っていい。これでは盛り上がりません」(前出・野球関係者)
せめて3月31日に予定の決勝の日ぐらいは巷で話題になって欲しいものだが。
(飯野さつき)