三笘薫の長期離脱で「客を呼べない」森保ジャパンに頭を抱える日本サッカー協会・宮本恒靖新会長の空回り

 日本サッカー協会(JFA)が大ピンチだ。森保ジャパンのエース・三笘薫が腰痛による長期離脱が決定的となった。森保一監督によれば、W杯アジア2次予選・北朝鮮戦(3月21日=国立、26日・アウェー)に向け「(故障の)詳細がわからないんです」と表情が硬かった。

 サッカー選手に故障はつきものだが、JFAにとっては痛手すぎる。というのも、コロナ禍をきっかけにJFAの財政が危険水域に達しているためだ。2022年度(1月-12月)の決算では約48.8億円の赤字になり、慌てて特定預金を切り崩して、その額を3億5000万円に縮小。そして23年度は自社ビル(JFAハウス)を売却したことで67億円超の黒字になる見通しを立てているが、

「今も昔もJFAの財政は日本代表チームによって支えられています。今回の代表スポンサーについても5年間でおよそ500億円の契約を更新こそしましたが、弱ければ客さんも来なくなるし、柱であるテレビ放映権や配信権も怪しくなってきますからね」(JFA担当記者)

「客を呼べる柱」の一人が三笘であることは言うまでもない。その三笘の長期離脱が確実視された上に、森保ジャパンはアジア杯敗退で雰囲気は右肩下がりだ。

「伊東純也はスキャンダルで招集できるか微妙で、一気にチーム編成をやり直さないといけない状況です」(同)

 4月から元日本代表主将で「恒さま」こと宮本恒靖専務理事がJFA会長に就任する。会長に立候補する際、岡田武史副会長からは「財政の立て直しが急務」と釘を刺されたことから、昨年12月から「JFAクラウドファンディング」を実施。

「2024年度末までに10億円を集めたいと躍起になっていますが、約3カ月で集まった金額は3000万円を超える程度で、大風呂敷を広げすぎです」(夕刊紙記者)

 三笘の長期離脱が現実味を帯びた今、JFA財政の綱渡り状態がさらに不安定になることは確実だ。

(小田龍司)

スポーツ