プーチン大統領の「天敵」と呼ばれ、ロシアの刑務所で死亡したロシアの反体制活動家・アレクセイ・ナワリヌイ氏の妻、ユリア氏の「X」のアカウントが一時停止されていたことが分かった。
ユリア氏は2月19日、自身のXに動画を投稿。「プーチンは私の夫ナワリヌイを殺した。同時に私たちの希望や自由、未来を、私たちから奪おうとした」とし、「ナワリヌイ氏の遺志を継ぎ、さらに激しく闘いを続ける」と宣言していた。
ところがその翌日、ユリア氏のアカウントにアクセスすると、「アカウント一時停止」のメッセージと共に「Xのルールに違反したアカウントは停止される」と表示される事態に。具体的な説明はなく、様々な憶測が飛び交った。
その後、ナワリヌイ氏の財団が「ヘイ、イーロン・マスク！ユリアがどのルールに違反したのか正確の説明してください」とポスト。するとアカウントは約20分後に復活し、Xの公式サポートは「不正操作等の防御システムが誤ってルール違反と誤認した」と釈明している。
「マスク氏は12日、プーチン大統領がウクライナの戦争に負けることは『絶対にあり得ない』と断言しており、過去にもウクライナが戦争に勝てる能力を持っているのか、疑問を投げかけている。臆測が飛び交うのも当然です」（社会部記者）
ユリア氏はすでにEUの外相らと会談し、ロシアにはさらなる制裁措置が検討されているが、ユリア氏が活動家としてモスクワに戻ることはほぼ絶望的といえる。プーチン大統領はこれまで20年の長きにわたって反体制派を弾圧してきただけに、ユリア氏が夫と同じ運命を辿らないことを祈るばかりだ。
（ケン高田）
