節穴にも程がある! 大谷翔平の「決断」を後押しする同僚の激痛アクシデント

 これで、大谷翔平も踏ん切りがついたのではないだろうか。

 日本時間9月26日のレンジャーズ戦でエンゼルスの先発投手、サンドバルが4回途中に緊急降板した。

「先頭バッターから2者連続で四球を出した直後でした。痛みによる苦悶の表情を浮かべ、即交代となりました」(現地メディア)
 
 試合後、球団は「右脇腹の張り」と発表した。これで、負傷者リスト入りしたエンゼルスの選手は16人目。大谷翔平、トラウト、レンドンといった主力はすでに「今季のシーズン全休」が決まっている。

「先発投手でここまで故障がなかったのは、サンドバルとデトマーズの2人だけ。シーズン終盤とはいえ、サンドバルの離脱はチームに与えるショックも大きいと思います」(前出・同)

「野戦病院」と揶揄するメディアもあったが、サンドバルのケガにもっともショックを受けていたのは大谷ではないだろうか。

「大谷は右肘の損傷、脇腹痛を発症しましたが、彼が離脱したとき、『負傷には前兆がある。なぜ、見抜けなかったんだ?』といった疑問の声も出ていました。その声は、エンゼルスの医療チームに対してのものだったのです」(米国人ライター)

 エンゼルスのトレーナー、医療スタッフが批判されるのは今季が初めてではない。また、人気の大谷が大きな怪我を負ったからでもない。“前科”があるのだ。

 2020年シーズンのことだ。その年は18年に1回目のトミー・ジョン手術を行った大谷が、投手として本格的な復帰を目指すシーズンでもあった。しかし、同年は2試合1.2イニングを投げただけ。復帰は翌年以降となってしまった。そのとき、エンゼルスの医療チームは大バッシングを受けたのである。

「18年にトミー・ジョン手術を受けたエンゼルスの投手は大谷だけではありません。大谷を含め、6人がメスを入れました。トミー・ジョン手術は術後2年目に完全復帰すると言われていますが、20年に1人も本格的な復帰ができなかったんです」(前出・同)

 来季、サンドバルの故障の前兆を見抜けず、かつ20年シーズンの失態もある医療チームに大切なリハビリ期間を委ねることができるのだろうか。サンドバルの今回の故障で、大谷も“決断”したのでは? 

(飯山満/スポーツライター)

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