サントリーは11月21日、「響」「山崎」など国産プレミアムウイスキー19商品の希望小売価格を2024年4月1日出荷分から値上げすると発表した。価格は2割から最大約2.3倍に引き上がる。
一例をあげると「響30年」「山崎25年」「白州25年」は16万円(税別・以下同)から約2.3倍の36万円へと値上げ。「山崎12年」「白州12年」は1万円から1万5000円となる。
サントリーは値上げについて「ブランド価値向上を目的とした将来的なウイスキーの品質向上や製造能力の増強に向けた設備投資などに費用がかかるため」と説明。一部ウイスキー好きからは「マジか!?」「もう飲めないな…」などの声が上がったが〝投資〟の面では大チャンスだ。
「近年、国産ウイスキーの国際的な評価が高まったことなどから、一部のプレミアムウイスキーは入手しにくく、高騰化しています。たとえば、サントリーの『山崎』『響』、ニッカウヰスキーの『竹鶴』などは常に品薄状態です。20年6月に100本限定で発売された『山崎55年』は価格が300万円にもかかわらず即完売。同年8月、香港のオークションで日本円にして約6830万円で落札されました。手数料も含めると、総支払額は約8190万円だったといいます」(マネー誌ライター)
となると、「響30年」「山崎25年」「白州25年」が値上がりすれば、さらなる高騰も予想される。現在の実勢価格はというと、
「主な通販サイトをざっと見ても、『響30年』は70万円以上、『山崎25年』は140万円以上、『白州25年』は49万円以上の値をつけています。品薄ということもあり、来年4月に値上げされる価格よりも、現段階ではるかに上回っています」(前出・マネー誌ライター)
希望小売価格で購入するにはどうすればいいのか。
「デパートやディスカウントストアなどでは、不定期にプレミアムウイスキーの抽選を行っています。当選すれば、希望小売価格に近い価格で購入できる可能性があります。また、酒屋さんと懇意になり、入荷があれば取り置きしてもらうという方法もあります。そのほか、マメにネットをチェックするなどアンテナを常に張っておくことが大事でしょう」(前出・マネー誌ライター)
飲むために買うか、殖やすために買うか。
(石田英明)