MacBook Proからついに「Touch Bar」が消えた!革新技術が受け入れられなかったワケとは

 米Appleは、10月31日に開催したイベント「Scary Fast」にて新型のM3チップを搭載した新型「MacBook Pro」を発表した。これに伴い、M2チップを搭載したMacBook Pro13インチモデルの販売を終了したことで、「Touch Bar」搭載モデルがラインナップから完全に姿を消したことになる。

「Touch Barは2016年に発売されたMacBook Pro13インチモデルと15インチモデルに初めて搭載されました。本来キーボード上部にあるファンクションキーやEscキーなどの代わりに細長い有機ELタッチパネルを用意。音量や画面の明るさをタッチで調整できたり、対応するアプリケーションによって様々なタッチ操作が出来るようになっていて、当時はディスプレイをタップするより自然で革新的と話題になりました」(ITライター)

 その後、Touch Barを搭載した「Magic Keyboard」が発売されるのではないかといった噂もあったが、結局はいつまで経っても搭載モデルが登場することはなく、2021年にフルモデルチェンジしたMacBook14インチモデルと16インチモデルではTouch Barが不採用となってしまった。それでも13インチモデルでは生き残っていたが、今回の最新モデルには13インチモデル自体がなくなってしまったため、Touch Barは完全に姿を消すことになったのだ。

「Touch Barがその役目を終えた理由は、シンプルに使いづらかったのが原因でしょう。物理キーのようにタッチした感触がなく、いつの間にか誤タッチしていたり、ファンクションキーをよく使う人は邪魔に感じることも多かったでしょう。中にはTouch Barがイヤでキーボードを繋いで使う人もいたようです。パソコンの場合は使い慣れたキー配置やショートカットがある人も多いため、タッチ操作はあまり必要ではなかったのかもしれません。また、Magic Keyboardへの搭載が見送られたためiMacではTouch Barが使えなかったことから、対応するアプリがなかなか増えなかったのも不評の原因のひとつだったと考えられます」(同)

 ネット上でもTouch Barが無くなることを惜しむ声はあまり上がっていないようだ…。

(小林洋三)

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