藤浪晋太郎に及ぼす影響は決して小さくない。
オリオールズがエンゼルスから戦力外となっていた救援右腕のジェイコブ・ウェブを獲得した(8月7日/現地時間)。ウェブは今季29試合に登板し、1勝1敗、防御率3.98。エンゼルスの救援投手たちが登板過多となっており、マイナーからピッチャーを昇格させるしかなく、「40人枠」の空きを作るため、7月から調子を落としていたウェブに戦力外を通達したというわけだ。
しかし、捨てる神あれば拾う神あり。オリオールズが獲得に動いた。ウェブのオリオールズ行きについて、積極的な意見が聞かれた。
「藤浪にとってもプラスになるでしょう。エンゼルスは昨年オフ、ジェイコブ・ウェブ、クリス・デベンスキー、ジョナサン・ホールダーのリリーフ投手を補強しました。3投手とも持ち球にチェンジアップがあったんですが、エンゼルスのマット・ワイズ投手コーチが現役時代、チェンジアップを決め球としており、ウェブはワイズコーチにチェンジアップの使い方を学び、エンゼルスで復活したんです」(現地メディア)
ウェブは藤浪とも年齢が近い。100マイルを超えるスピードボールで押しまくる藤浪のピッチングに精度の高いチェンジアップが加われば、大きな武器となるだろう。
「ウェブは親切だし、惜しみなくチェンジアップを教えてくれるでしょう。共通の友人ということで大谷翔平の話も出てくるはず」(同前)
エンゼルス流のチェンジアップ、大谷の調整法などを知れば、藤浪はさらに飛躍するはずだ。
もっとも、ウェブにとっても優勝争いをするオリオールズへの移籍は願ったりかなったりだ。藤浪と共闘し、エンゼルスを見返してやろうと考えているのではないだろうか。
「今、ア・リーグ東地区にはチェンジアップを武器にする投手は少ないです。ウェブが活躍する可能性は高い」(米国人ライター)
藤浪に頼もしい仲間が増えたようである。
(飯山満/スポーツライター)