台風6号がヤバイ!「夏の甲子園」日程再編連続で優勝の行方に影響も

 大型で進行速度の遅い台風6号が「夏の甲子園大会」に及ぼす影響とは‥‥。

 8月3日に抽選会、大会初日は6日。今夏の甲子園大会に向け、出場校49校が出揃った。各校とも宿舎入りし、抽選会の会場となる大阪市内のフェスティバルホールを確認するなど開幕が待ち遠しい様子だったが、日本高野連スタッフの表情が晴れない。

「台風6号が気になりますね。日本列島を北上してくるという予想もありましたし、試合中止になる日が増えれば、日程を変更して休養日をなくす選択にも迫られます。準々決勝、準決勝、決勝と勝ち上がってくる学校の球児たちの体調が心配です」(関係者)

 出場校の監督、コーチ、引率の教諭たちはこんな懸念を口にしていた。

「練習場所を確保できるのだろうか」

 大会概要には規定の宿舎で「待機」とあるが、近畿圏の出場校は試合が組まれていない日はいったん帰郷し、学校のグラウンドで練習する。“一時帰郷”のできない他エリアの出場校は系列学校、姉妹校、監督の個人ルートを頼ってグラウンドを提供してもらう。だが、台風の影響で「2日続けて中止」なんてことになった場合、近畿圏外の出場校は練習場所を確保できないケースも想定される。

 出場経験を持つ関東圏の私立校指導者は、
 
「グラウンドを貸してくれるとしても、野球部専用の室内練習場を持っていない学校もあります。体育館は他の部活動が利用していますし、そこまで迷惑は掛けられません」

 と、雨に泣かされた経験談を聞かせてくれた。

 高野連も練習場所を確保し、出場校に割り振っているが、十分ではない。「2時間ずつ」などといった指定もされるため、練習メニューを全て消化できないのだ。

「ベストコンディションで試合ができない学校も出てきそうです」(取材記者)

 日程と練習環境の問題は今に始まった話ではない。台風6号が北上してきた場合、大会4日目から影響を受ける。1回戦の試合も終わっていない時期だ。出場校は滞在費用が余分にかかることにもなる。

 台風6号の進路はどうなるのか。日程再編はもちろんだが、優勝の行方まで変えてしまうかもしれない。

(飯山満/スポーツライター)

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