阪神の弱点露呈「得点チャンスで坂本に代打を送れない」

 日本シリーズ第3戦はオリックスが勝利し、阪神は劣勢に立たされた。まだ1勝2敗、勝負の山場はこれからだが、この3試合を見る限り、岡田彰布監督の作戦を狭めているのではないかと思われる場面もあった。

 捕手・坂本誠志郎だ。坂本は梅野隆太郎の負傷後、ほとんどの試合でスタメンマスクを任されてきた。

「梅野、坂本ともに捕手としてのレベルは高いです。梅野の骨折により、長期離脱が避けられない状況になってもチームの勢いが止まらなかったのは坂本のおかげ」(在阪記者)

 しかし、梅野は来季33歳に、坂本は31歳になる。20代半ばの他捕手との力量差もあり、今秋のドラフト会議では「次世代を見据えて、高校生捕手を指名する」との情報も流れていた。だが結局、捕手を指名しなかった。

「日本シリーズ第1戦の5回の得点好機で坂本に打順が回ってきましたが、第2戦では、ワンサイドの劣勢になった試合終盤になって、坂本に代打を出しました。坂本と控え捕手の力量差が影響しているのだと思います」(前出・同)

 ドラフト会議後、「トレードか、現役ドラフトで若い捕手を獲るのではないか?」の声も囁かれるようになった。今オフは広島・磯村嘉孝、DeNA・戸柱恭孝、オリックス・若月健矢など実力派の捕手がフリーエージェント権を取得した。しかし、彼らは梅野、坂本らと年齢が近い。「次世代」という点では、岡田監督の要望とは合致しない。

「来季3年目の中川勇斗を使ってくるのかもしれません。現役ドラフトで若い捕手がリストアップされるとの情報も交錯しています。広島の中村奨成とか…」(球界関係者)

 中村は17年ドラフト会議の1位選手だ。しかし、阪神も15年1位で新人王にも輝いた高山俊に今オフ、非情の戦力外を通告している。

 第4戦以降、得点好機でトラの下位打線が機能しなかった場合、坂本に代打を送れない実情もクローズアップされるだろう。

(飯山満/スポーツライター)

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