22年度の国の税収は71兆円を超え、3年連続で過去最高を更新。そんな中、岸田政権の諮問機関である政府税制調査会が“サラリーマン増税”を目論んでいることが発覚。各界から疑問と批判の声が寄せられている。
そんな中、7月17日の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)はサラリーマンを狙い撃ちにする増税プランを取り上げ、コメンテーターの玉川徹氏はこう述べた。
「通勤手当とか生活保護給付に対して税金かけましょうって話。税金ってそもそもどういう人がいっぱい払って、どういう人が払わなくていいかって話でいうと、『いっぱい払える人はいっぱい払いましょう』と。だけど『払えない人は少しで済むようにしましょう』っていうのが基本的な考え方だと思うんですよ」
また生活保護に限らず、雇用保険の失業等給付や遺族年金への課税が検討されている点について、「弱い人から取りましょうって考え方が嫌なんです」と前置きしてこう続けた。
「通勤している人って、通勤しなきゃ会社に通えないサラリーマンじゃないですか。だけど経営者とかって車で通ったりしているんですからね。そういうところに課税しろって思いますよ。弱いところから取ろうとしないで、もっと払えるところから取ろうって考えてもらいたいなと思いますね」
スタジオのボードでは「通勤手当」の部分に、電車に揺られるサラリーマンのイラストが描かれ、50代一般男性の《若い人は生活費を切り詰めて通勤費を賄うことになりかねない》という意見が紹介されていた。玉川氏の発言にSNSでは《おっしゃる通り。黒塗り車で通勤する社長や議員から税を取ってほしい》《車で通勤する金持ちに課税しろ》といったコメントが見られたが、地方在住者から大ブーイングが巻き起こっているという。
「電車やバスがない地方在住者は、マイカーで通勤するしかないのが現状。もっとも玉川さんは金持ちの経営者と付け加えていたものの、『車通勤に課税』といった文言が切り取られて、《田舎には電車がないから車で通勤するしかないんです》《車の“痛勤”でガソリン税やら自動車税を払ってんのに…》《マイカー通勤イコール金持ちではありません》といった反論が続々。実際、マイカー通勤者の通勤手当は、片道の通勤距離によって、一定の限度額まで非課税の扱い。たとえば2キロ以上10キロ未満では4200円までが非課税ですが、この額を超えたガソリン代などは給与として支払われるため、課税対象となります。地方在住者で車での通勤を余儀なくされている人の大半は、整備費などで自腹を切るケースも多く、玉川さんの発言に一部の視聴者が反感を覚えるのも無理はないかもしれません」(メディア誌ライター)
車しか通勤手段しかない地方の声にも耳を傾けてほしい。