A代表でなく世代別代表の結果となると、だいぶニュースの扱いが小さくなり知らない人も多いのであろうが、日本サッカーのU17代表は6月2日にタイで行われたアジアカップの決勝を制して、アジアNo1となった。しかも決勝の相手は、永遠のライバル・韓国。これを3ー0で快勝したというのだから、日本サッカーの明るい未来を感じさせる。
だが韓国にしてみれば、極めて面白くない話。しかもレフェリングに問題があったとして、ファンが大荒れしたのだ。
「速報を伝える韓国メディアのコメント欄は、『審判買収』『敵は12人いた』『親日審判』などと、まさに大荒れでした。先制をしたのは日本で、前半44分に得たロングレンジのFKを直接沈めたファインゴールでした。ところがこのFKを与えたファウルで韓国DFが、2枚目のイエローカードを食らって退場になったのです。確かに日本人から見ても少し厳しめのチャージといった程度で、退場はかわいそうな判定でした」(スポーツライター)
そして韓国チームが1人少なくなったこともあり、試合の中身は日本のポゼッションが55%と相手を上回り、シュートは18対6のトリプルスコアで、スコアも3−0という結果に。どうしたって韓国ファンは黙っていられない。
だが韓国のサッカーファンにとっては、この試合に限らず敗戦を受け入れられない理由があった。21年3月にA代表が日本に敗れて以来、A代表、U23、U17代表の各世代で韓国は日本に5連敗中。しかもいずれも0−3という大敗を喫しているからだ。
「韓国メディアはこのことを受け、かつては日本の代表がなかなか韓国に勝てないことで『恐韓症』を感じていたものだが、このままでは韓国が『恐日症』を懸念しなければならない、としています」(同)
では決勝以外のトータルな評価がどうだったかと言えば、決勝で2得点を挙げて大会MVPとなった名和田我空選手の評価が非常に高く、日本は優勝に値するというのがもっぱら。やはり日本の実力が高かったのだ。となれば、韓国ファンの怒りもわかるが、ここはひとつ冷静に足下の現実を見るべきだろう。
(猫間滋)