メタボ腹と訣別「内臓脂肪」を即落とす10カ条(1)内臓脂肪が増える理由とは?

 いよいよ夏本番。薄着や水着になる機会が増えてくると、どうしても気になってくるのが、でっぷり突き出たメタボ腹。肥満には皮下脂肪型と内臓脂肪型があり、特に男性に多いのが内臓脂肪型肥満なのだという。

「世に言うおなかのぽっこりは、腸を固定する役目を果たす腸間膜という膜に内臓脂肪が蓄積されている状態を指します」

 そう語るのは、ベストセラー「体脂肪率10%の名医が教える内臓脂肪を落とす最強メソッド」(東洋経済新報社)の著者・池谷医院院長の池谷敏郎氏(56)だ。

 おなかにたまった内臓脂肪は、見た目のカッコ悪さに加えて、健康を損ねる要因にもなるという。

「内臓脂肪が増えると、血糖値を下げる役割を持つホルモン、インスリンの働きが悪くなります。食後は血糖値が上昇するため体はさらにインスリンを増やして過剰分泌の状態になりますが、インスリンには脂肪をためこむ性質があるため、ますます内臓脂肪が増えてしまうんです」

 その結果、糖尿病や高血圧、動脈硬化を引き起こしやすくなったり、ガンや認知症の発症リスクを高め、おなかが出ることで姿勢のバランスが悪くなり、肩こりや腰痛の原因にもつながる。

「また、体に脂肪がつくと物理的におなかやぼうこうも圧迫されるので、便秘や頻尿の原因にもなり、血中の脂質が増えることで加齢臭の原因となるノネナールという成分の分泌が増える。つまり、内臓脂肪の蓄積は加齢臭の原因にもなるというわけです」

 まさに百害あって一利なし、という印象の内臓脂肪。そんなやっかいなものは一刻も早く取り除きたい。しかも、できることならどうしてもおなかが目立ってしまうこの夏のうちに。はたして、それは可能だろうか。

「内臓脂肪は食べ過ぎや運動不足によって急激に蓄積しますが、その一方で食事改善や運動などのエネルギー消費により、急速に減少する特徴もある。極端な話、1カ月頑張れば内臓脂肪を劇的に減らすことも可能なんです」

 こう語る池谷氏自身、実は30代後半の頃は体重79キロの「おなかポッコリ」肥満体だったが、一念発起して15キロのダイエットに成功。現在も体脂肪率10%前後をキープするスーパードクターとして活躍中だ。

 そこで池谷氏に、たっぷりたまった内臓脂肪をこの夏に劇的に減らす、とっておきのメソッドを紹介してもらうことに─。

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