「マクドナルド」で買ったハンバーガーが生焼けだった——。SNSに投稿された動画が物議を醸している。最近では「丸亀製麺」のテイクアウト商品にカエルが入っていたことが投稿されるなど飲食店のミスが相次いで報告されているが、SNSに投稿して拡散させることにはたして意義はあるのだろうか?
問題となっているのはTikTokに投稿されたもので、ドライブスルーで買った「サムライマック」が生だったとして、ピンク色で生焼け状態のパティの画像を掲載し、《妊娠中の嫁ブチギレ》と記している。なお、この投稿者の妊娠中の妻とみられるアカウントも、別角度からの生焼けのハンバーガーと店名が入ったレシートが写った画像を掲載。生肉を提供したことを批判し、投稿を拡散するよう求めたのだった。
日本マクドナルドによると、生焼けのハンバーガーを提供してしまったことは事実だといい、パティを焼くグリルの電源が落ちてしまったために再度電源を入れ直した際、誤った設定のまま肉厚のパティを焼いてしまったことが原因と説明している。なお、生焼けのハンバーガーを提供してしまった客に対しては謝罪し、商品の代金を返金。体調によっては医療機関を受診するよう伝えたとしている。
「こうした飲食店のミスは客と店とが話し合って解決すればいいことで、SNSに投稿して拡散させる行為には疑問が残ります。妊娠中に危険な生肉を口にしてしまった怒りがあるのだとは思いますが、店側の評価を必要以上に下げることになり、投稿者側も不要な批判に晒される可能性もあるのです。昨年10月にはガストのポテトにゴキブリの足が入っていたと画像付きでツイッターに投稿されると、店にも投稿者にも批判が殺到。その後、店に迷惑行為が相次いだことで、投稿者は店員の対応は親切で自分の軽率な行動で多くの人に不快な思いをさせたとして、投稿もアカウントも削除しています。今回も奥さんの方は謝罪があったことから投稿を削除したようですが、動画をSNSに投稿する前にまずはお店や本部に連絡してほしいですね」(フードジャーナリスト)
怒りにまかせてSNSに投稿したことで、自らに返ってくるケースも見られるのでご注意を。
(小林洋三)