伊・メローニ首相とは大違い!?岸田首相「大洪水被害」にダンマリで批判の嵐

 岸田首相の日本国内での大雨洪水被害に対する対応についてじわじわと批判が滲みだしている。

 6月2日から発生した線状降水帯に伴う大雨は、東海地方を中心に甚大な被害をもたらした。被災地への救援や復興に関しては、通常、関係省庁や地方自治体が連携し、首相が指示を出す形で行われる。これが基本的な危機管理の手順である。

 被害が報じられた週末、岸田首相は何をしていたのか? 新聞各紙の首相動静によれば、6月3日および4日ともに「終日公邸で過ごす」とされている。つまり家から一歩も出なかったのだが、過去にはこんなケースも…。

「2014年、74名もの死者を出した広島豪雨災害では、安倍晋三首相(当時)が災害の報告を受けた後も森喜朗氏らと静養先でゴルフを行っていたことが発覚し、野党から厳しい追及を受けました。今回の岸田首相の場合、首相公邸は役務を行う官邸と同敷地内にあり、いざという時はすみやかに対応が取れるわけで、なんらバッシングの対象になるわけではありません」(政治部記者)

 が、しかし、である。この件について岸田首相の対応について、SNS上では「腰が重いのではないか」との指摘や、「息子の件で災害どころではないのか?」などの声があがっている。

 その一方で、イタリア初の女性リーダーであるジョルジャ・メローニ首相は自国の自然災害にあたって即座にアクションを起こした。5月19日から参加していたG7広島サミットでは、自国の洪水被害拡大を受けて、途中で切り上げて翌20日に帰国。即座にイタリア北部エミリアロマーニャ州の被災地を視察するなど、国民に寄り添った迅速な対応をアピールしたことで国のリーダーとしての株を上げた。

「メローニ首相は、長靴を履いて浸水した街を視察。みずからも泥水につかりながら、被災地の住民の声に耳を傾けていました。この動きと比較することで、『岸田首相はいったい…』と疑問の声があがるのは当然かもしれません。昨年の新潟集中豪雨の際も、首相が被災地である村上市を訪れたのはひと月以上も経ってからのことでした。このような大災害が起きた際の対応こそ、国のリーダーとしての資質が見えるというものです」(前出・政治部記者)

 SNSでは「メローニ首相はG7すっ飛ばして国民に寄り添ったが岸田首相は知らん顔」「メローニ首相はドブ水に浸かって激励。岸田首相は何してる?」など、両者を比較するコメントが相次いでいる。

 果たして「お国柄の違い」だけで片づけていいものか。「急いては事を仕損じる」ともいえば「善は急げ」という格言もある。国民への気づかいもリーダーシップの一環として重要、ある種パフォーマンスチャンスでもあったように考えるのは穿った見方なのか…。

 首相官邸からは6月6日現在、大雨災害についての公式談話は発表されていない。

(コレッシュ山本)

※写真は首相官邸公式サイトより

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