通算600勝!阪神・岡田監督が活用しまくる意外な「必需アイテム」とは

 阪神・岡田彰布監督が「監督通算600勝」を達成した(5月13日)。その節目の勝利でセ・リーグ同率首位に浮上したが、開口一番に岡田監督から出た言葉は「忘れてた」。5月9日のヤクルト戦前に球団スタッフに「あと2勝で600勝、ぜひ、本拠地・甲子園で達成してください!」と伝えられていたそうだが、連敗スタートでそれどころではなかったという。

 しかし、岡田監督が忘れてしまった要因はほかにもあったようだ。

「13日の試合前に打撃不振のノイジーを自ら指導していました」(在阪メディア担当)

 それだけではない。岡田監督にはお気に入りのアイテムを使った試合前のルーティンがある。クラブハウスの監督室で、iPadで野球観戦をするのだ。

「最近はパ・リーグの試合をよく見ています。交流戦に向けて、イメージを膨らませているのでしょう」(同)

 iPadは球団から支給されたもので、短期間で使い方をマスターしたという。もちろんマル秘データも入っているが、阪神二軍の試合チェックにも使っているそうだ。

「12日に鳴尾浜球場で二軍戦を直接視察しました。『今季初めて見る』みたいなことを言っていましたが、iPadでチェックしていますから、二軍情報は網羅しています。森下翔太など二軍に降格させた選手がどういう状態なのかも分かっています。和田豊二軍監督とも定期的に話をしており、岡田監督から『iPad観戦』で感じたこと、気になった点などかなり突っ込んだやり取りがされています」(関係者)

 このiPad観戦が功を奏した例を挙げれば、5月5日にミエセスを一軍昇格してすぐに使ったこと。ミエセスはホームランを放って期待に応えたのだが、今思えば、その日の岡田監督の試合後のコメントが意味深だった。

「最初はちょっと力んでもうて。前で(大山悠輔が)ホームラン打つから余計になあ。練習のときからちょっと気合入り過ぎやから、あんまり気合入れるな言うたんやけど」

 ミエセスがファームでどんなふうに試合に臨んでいたかを知っていたのである。

「岡田監督がiPad観戦している」ことがわかれば、二軍選手も励みになるはずだ。

 失礼ながら、シニア世代の指揮官がiPadの操作が大得意だとはビックリである。

(飯山満/スポーツライター)

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