「オチがない」新井恵理那も苦笑した三谷幸喜の小噺に視聴者モヤモヤ

 脚本家の三谷幸喜氏が生放送で“オチのない話”を披露したことで、三谷作品のファンからは「赤い洗面器の男を思い出した」との声が相次いでいる。

 5月13日放送のTBS系情報番組「情報7daysニュースキャスター」で取り上げたのはカワウソ関連のニュース。東京・池袋の「サンシャイン水族館」では、カワウソが使用した「朝採れ毛布」の匂いが嗅げるというイベントを開催。来場者の一人はその臭気を「魚介類が極限まで腐ったみたいな」「生ごみみたいな」と表現していたが、ふだんは嗅げないカワウソの匂いを体感できるとあって、来場者には好評のようだった。

 番組の終盤、三谷氏はこのカワウソのニュースに触れてこんな小噺を披露した。

「さっきカワウソの話あったじゃないですか。やっぱ人間って臭いものの匂いを嗅ぎたくなるんですよね。僕、子供の時に、台所に行ったら茶箪笥があって、そこ開けてみたらですね、茶碗があって、茶碗を覗いてみたら…」

 オチに進むべきところで、三谷氏はなぜか爆笑。他の共演者もつられて笑ったところで、気象情報を紹介していた新井恵理那アナが「オチが…。オチが気になりますね」と言ったところで番組は終了してCMへと切り替わった。

 SNSには《オチを言わないで終わった》《反則な終わり方だ》といったリアクションが寄せられる中、《赤い洗面器の男を思い出した》《もしや茶碗に赤い洗面器を頭に乗せた男がいたんじゃ…》といったコメントも見られた。メディア誌ライターが解説する。

「赤い洗面器の男というのは三谷作品に出てくるエピソードで、“オチのない話”として認知されています。大ヒットドラマ『古畑任三郎』でもしばしば使われていて、『赤い洗面器を頭に乗せた人物がいた』『洗面器には水がたっぷり入っていた』というもので、その理由が明かされる寸前で、いつも何かしらのハプニングが発生して、謎を残したまま尻切れトンボで終わってしまうのです。三谷氏が匂いに関するエピソードで、子供の時に見た茶碗の中身が気になるところですが、おそらくオチまでは用意していなかったのでは…。共演者が笑っていたのも、その事情をなんとなく察したからだと思います」

 次回5月20日の放送で「茶箪笥の茶碗」のエピソードの続きが披露されることはあるのか。視聴者はしばらくモヤモヤを抱えそうだ。

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