国民的アニメ番組と聞いて、老若男女すべての層から返ってくる答えはやはり「サザエさん」(フジテレビ系)だろう。
そんなサザエさんで近年話題になっているのは、声優の高齢化。逝去などによる交代で「声変わり」が心配されるのも国民的アニメならではかもしれない。
ところが、その心配が全国区で広がってしまったのが4月23日に放送された1コマだった。番組放送中に、カツオのガールフレンドの一人、花沢さんがトレンドで急上昇してしまったのだ。
「理由は声です。この日のストーリーで、花沢さんがカツオとの将来を妄想するシーンがあったのですが、その際の花沢さんの声がガラガラ過ぎてまったく聞き取れないという投稿が殺到したんです。ネット上には、《酒焼けか》《お婆ちゃんの声すぎる》《さすがにこれは…》といった声が上がりましたね。花沢さんの声が気になって物語に集中できないという視聴者も多かったようです。中には、『リモート収録』だから声がクリアじゃないと思い込む人や、声優が極度の花粉症ではないかという心配の声までありました」(エンタメ誌ライター)
花沢さんの声優は二代目となる山本圭子が現在も担当している。実は、過去には山本が休業したときに代役が立てられたこともあったのだが、もちろんこの日の放送は山本が担当していた。
「とはいえ、これほどの違和感を視聴者が訴えることは過去にはありませんでした。確かに花沢さんのトレードマークである、あの『磯野く〜ん』という伸びのある声はなく、目を閉じて聞くと年配女性の声に聞こえなくもありません」(前出・エンタメ誌ライター)
ちなみに、3月から声優が交代したばかりのタラちゃんについては、《慣れてきた》《すごく(以前の声優に)寄せててスゴい》という評価がある一方で、予告編での最後のセリフに変化をつけて「〜の3本ですうううう」と伸ばしていることに違和感を覚えたという意見も多く寄せられていた。
「声」だけでこれだけ多くの反応が飛び出す「サザエさん」。国民的アニメの面目躍如といったところか。
(塚田ちひろ)