原田龍二の“ファン食い”は爽やかイケメン俳優だからこその失敗だった!

 俳優で司会者、バラエティタレントとしても活躍している原田龍二さんのファンとの関係が話題だ。
 
 原田さんと言えば、1990年に第三回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを獲って芸能界デビュー。俳優としては「水戸黄門」(TBS系)の五代目助さん役をするなど活躍。バラエティ番組「5時に夢中!」(TOKYO MX)ではMCを務めながらも、とある番組では鍛えた身体を見せる「肌芸」をしたり、温泉番組などでも活躍していた。マッパに近い映像を見せてもなぜか「爽やかなイケメン」という印象。だからこそ、女性たちから安定した人気を得ていたと思う。
 
 原田さんの爽やかさの要因は3つ考えられる。
 
 ひとつは、派手ではないイケメンであるということ。そもそも顔立ちのどこにも破たんがなく、生まれ持っての上品さがある。
 
 2つ目は、MCなどで見せる、少しゆっくりとした丁寧な語り口。1分で400字程度の速度で語るのが一番相手に安心感を与えると心理学では言われているのだが、おそらくそのくらいの速度。まるでアナウンサーのような安定した語り口には、「まさか奥さんや家族を裏切らないだろう」という信頼感につながっていた。
 
 3つ目は、俳優としての「堅い役」というポジション。派手でチャラチャラした役は、過去にほとんどない。このあたりはマネジメント側のうまさとも言えると思うが、いわゆる、男性の人気芸能人としての王道を歩んでくることができた。
 
 これらの相乗効果により、超売れっ子というほどではないが、日本人の多くの人が知る「爽やかイケメン」として、主に女性たちの人気を勝ち得たのである。
 
 こうして人気を博した男性の場合、普通は、何か失敗をしてもそうそう人気は落ちない。なぜなら、心理学でいうところの【ハロー効果】が、その人の人気を守ってくれるのだ。

【ハロー効果】とは、噛みくだいていえば「一度いいなと思った人の悪い面を見ても嫌いにはならないという人間心理」のこと。原田さんほど人気のある芸能人なら、ちょっとした悪い面を見せられても、嫌いにはならないのがファン心理というものなのである。

 しかし、今回はあまりに原田さんの行動が悪すぎた。限られたファンとの直接的な関係。他のファンは憤慨するだろう。また、爽やか系のイメージで決まっていた今年秋の舞台、「サザエさん」のマスオ役という清潔感あふれる役も降板となってしまった。心理学でいうところの【ハロー効果】が崩れるくらいのことをしてしまったのだと思う。
 
 その一方で、今回の原田さんの行動には男性としてのチャーミングさもあると思う。自分のファンであれ誰であれ、願望を満たしてくれる女性とは会いたいという感情が強かったということだ。とても人間らしくてかわいいという気さえする。
 
 そして逆に、原田さんが既婚と知っていながら原田さんと関係を持ち、そのうえでメディアに情報を売ったファン女性の行動のほうに私は疑問を持つ。お互いに了承をして会っていたのではないのだろうか。そのうえで情報を売るという、ファンとして最もしてはいけない行動をとってはいないだろうか。
 
 このようなケースは、一般男性にだって起きうること。既婚男性が奥さんではない相手と関係を結ぶ一般男性は山ほどいる。そして、関係を持った相手次第では、今まで築いてきたもののすべてが崩れてしまうということだ。
 
 既婚男性の場合、口説く相手はしっかりと「選ぶ」ことだ。すぐにどこかに訴えるような女性につかまらないように注意したいものである。

(恋愛カウンセラー・安藤房子)

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