「丼にティッシュを入れないで!」人気ラーメン店が客に訴えた「深刻な理由」とは

 人気家系ラーメン「王道家」グループの「家系ラーメンたつ家」が、公式ツイッターで一部の客に苦言を呈したところ、《いったい、なぜ》とネット上で物議を醸している。

 同店が客に注意を促したのは「丼にティッシュを入れる行為」だった。

「たつ家は4月6日、丼に入れられたティッシュの画像とともに、《最近多いんですけど…家でもご飯食べたら丼にティッシュとか入れるお方なんですかね》《共有物なのでやめていただきたい》などとツイートしたんです。同店ではカウンターとテーブルに、ティッシュはゴミ箱に捨てるように注意書きもしているそうですが、守られないことが多いというのです」(フードライター)

 店としては食事を楽しんでくれた客に対し、その場で直接注意して気分を悪くさせたくないとしており、その代わり《減らない場合は最悪ティッシュを撤去します》ともツイートしている。

「かつて多くのラーメン店ではティッシュではなく、紙ナプキンが置かれていました。しかし、1970年代後半から80年代頃に背脂チャッチャ系や豚骨など脂分が多いラーメンが人気となったことで、より口元を拭きやすいティッシュを置く店舗が増え、全国的に広まっていったとされています。しかし、ティッシュを設置したことで店を悩ませているのが丼にティッシュを入れる問題で、2019年にも東京の某有名ラーメン店がツイッターで苦言を呈したことが話題となりました」(前出・フードライター)

 なぜ、丼にティッシュを入れる行為がそれほど問題視されるのか。

「ティッシュは口元を拭くだけとは限らず、鼻をかむ人もいます。それを丼に入れるのはもちろん不衛生で、他の客が食欲を失ってしまう可能性もある。さらに、丼に入れたティッシュが残ったスープを吸ってしまい、重くなってしまう。重さが増すということは、店がゴミを出す時の廃棄量が増えることになり、それだけ廃棄代も高くなります。そのため、ティッシュを置くほとんどのラーメン店ではゴミ箱を用意し、そちらに捨てるようにお願いしているのです」(前出・フードライター)

 客にも言い分はあるだろうが、店側があえてSNS上で発信することには、やはりそれだけの理由があるようだ。

(小林洋三)

*写真はイメージ

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