レギュラー本数トップランカーのお笑いコンビにかまいたちがいる。その数、現在18本。CMタレントとしても安定しており、好感度タレントの仲間入りを果たしたといっても過言ではない。
今年2月2日には、日本武道館で単独ライブ「DESIRE」を開催。8500人の大観衆を爆笑の渦に巻きこんだ。吉本芸人で同所でライブを行なったのは、80年代のザ・ぼんち、ダウンタウンの松本人志、キングコングに続いて4組目。吉本以外では、オードリーがラジオ「オードリーのオールナイトニッポン」（ニッポン放送）の10周年ツアーファイナルで成功させた。東京03は今年3月、Creepy Nutsらとのコントライブでフルハウスにしている。
だが、かまいたちの活動はこれにとどまらない。昨夏、「アーティスト」としても武道館に立っているのだ。2人は、冠レギュラー番組「かまいガチ」（テレビ朝日系）の企画でビジュアル系バンド「GACHI SEA」を結成している。山内が熱烈なLUNA SEAファンであることがきっかけだった。メンバーはジョイマンの高木晋哉、トム・ブラウン（布川ひろき、みちお）の5人。
この5人が、本家LUNA SEAが8月26日に武道館で復活ライブを開催する際、GACHI SEAが電撃参戦したのだ。およそ2カ月かけて、LUNA SEAのヒットナンバー「TRUE BLUE」を猛練習。本家の真矢も加わって、ライブを成功させた。
「有吉の壁」（日本テレビ系）から誕生した2.7次元アイドル「KOUGU維新」も、番組発で武道館に立っている。これは2.5次元アイドルをベースにした演劇集団で、きつね（大津広次、淡路幸誠）、トム・ブラウン、空気階段の水川かたまりと鈴木もぐら、マヂカルラブリーの野田クリスタルなど、番組に出演したことがある芸人がランダムに名を連ねる。
21年11月に武道館をフルハウスにした。昨年10月12、13両日には、1万人規模のぴあアリーナMMで音楽ライブ「有吉の壁 Break Artist Live」を開催している。
芸人と歌手の二刀流ならぬ「他刀流」。マルチな才能を開花させる芸人が、令和の主流になるのかもしれない。
（北村ともこ）
