「源田骨折」で侍ジャパン「ショート代替選手」に再浮上したあの選手

 侍ジャパンがオーストラリア戦に快勝し、ワールド・ベースボール・クラシック(以下=WBC)1次ラウンド全勝で1位突破を決めた。しかし、第2戦で源田壮亮遊撃手が帰塁の際に右手小指を負傷。複数のスポーツ紙が「骨折」と報じている。

「第4戦の試合前、源田は練習を再開しました。薬指と小指をテーピングで固めてスローイングもしました。本人の強い意志もあり一次ラウンドは離脱しませんでしたが、ケガの具合によっては今後、代替選手の招集もありうるでしょう」(ベテラン記者)

 今大会のルールによれば、一次ラウンド終了後と準々決勝のあと、計4人の入れ替えができる。源田に代わる遊撃手を選ぶとすれば、「高い守備力を持った選手」でなければならない。

「ただし守備率や打撃成績などの数字で選ぶのは間違い。すでに始動しているチームに途中から参加するわけですから、国際試合の経験が豊富な選手が良い」(球界関係者)

 ソフトバンク・今宮健太、広島・小園海斗、ヤクルト・長岡秀樹が予想されるが、「経験値」を優先すれば、まっさきに巨人・坂本勇人の名前があがる。

「坂本は昨季不振で、それを取り返すため代表入りを断ったとされています。坂本の気持ちは分かりますが、『侍ジャパンのピンチを救ってくれ』と頼まれたら、ノーとは言えないでしょう」(同前)

 また、「経験値」が問われるのは選手だけではなく、選手を送り出す所属球団も同じだ。

 各球団とも侍ジャパンに協力する姿勢に変わりはないが、オープン戦も終盤に差し掛かったこの時期に開幕スタメンを予定している選手を派遣するのは、かなりの痛手。その点、巨人は坂本派遣の免疫ができている。ルーキー門脇誠の奮闘もあるので、坂本の背中を快く押してやることもできるだろう。

「坂本再選出」の可能性は十分にある。準々決勝以降の侍ジャパンを救い、国際舞台で輝くことができれば、シーズンを通してショートを守り通す自信にもつながるはずだ。

(飯山満/スポーツライター)

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