岡田監督が「変な打ち方しとったな」とアキレた阪神・森下翔太「新・旋回打法」の失速ぶり

 これはズルズルとアリ地獄に落ちてしまうのか。阪神タイガースの森下翔太が今オフから試行する「旋回打法」でキャンプに入ったが、打球は次々と失速。コンタクト率上昇へ、パワーだけでなく上半身の回転でバットを振るフォームに改造したのだが…。これを見た岡田彰布監督もアキレ顔だ。

「なんか変な打ち方しとったな。ゴロばっか。あれじゃ打てへんのとちがうか。力入れてるのにボールが飛ばない。コーチにも言うたわ。自分で首ひねってたからな」

 自主トレーニングで相撲部屋に入門したり、アメフトのスローイングをしたりと、迷走気味の森下。2年目のジンクスにハマりつつあるが、本人は、

「最初からうまくいくと思っていない。自分のスイングにこだわっていきたい」

 とリスク覚悟で最善手を探すつもりのようだ。打撃の様子を視認したスポーツライターが分析する。

「バットの出し方にズレが出ていますね。パンチ力が魅力の選手ですが、その良さが消えてしまっている。どこかタイミングを見失ってしまっています。ただ、誰かにムチを入れてもらえば発奮するし、怒られて伸びるタイプ。もともとマイペースで今どきの選手ですが、スイッチが切り替わればゾーンに入ります。そのスイッチの抜き差しで、コーチがうまくコントロールしてもらいたい。ムチが入って集中できれば、旋回打法が一気に完成するかもしれません」

 ガタガタ状態の中、3月に欧州代表と強化試合を行う侍ジャパンのメンバーに選出されたことも判明。11月の「プレミア12」日本代表入りも狙っている。

「全ては新打法がうまくハマるかどうか。ハマれば侍ジャパンの中軸を打つ可能性を秘めていますが、ハマらなければ悲惨な結果を招くことになるでしょう」(前出・スポーツライター)

 2年目のジンクスを吹き飛ばし、セ・リーグ連覇にどれだけ貢献できるか。見ものである。

(田中実)

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